ゴディバと森永製菓、どちらがおいしいのか

目隠しチョコテイスティングでわかったこと

ゴディバと森永製菓のビジネスで大きく異なるのは、ゴディバが世界中でブランド展開しているのに対し、森永製菓は長いこと国内市場を主戦場にしてきた点だ。

「もし、製品のクオリティ面でゴディバと大差がないという前提が成り立つとすると、森永製菓が海外に本格進出をし、世界的にブランド力が向上したら、どのようなことが起こるのか。森永製菓の業績は大きく改善し、株価も大きく上昇するのではないか」

そう考えて、スパークスは運用しているファンドを通じて、森永製菓の株式に投資した。成果はどうだったのか。

「森永製菓の株価は、1989年11月のバブルピーク時に5700円という最高値をつけた。その後、低迷を続け、スパークス・アセット・マネジメントが投資した2014年12月時点の株価は上昇こそしていたものの、1395円だった。

実はこの直前から森永製菓には、変化が起こっていた。2013年6月に新井徹氏が社長に就任したのである。新井社長は不採算品の整理などを積極的に行うとともに高付加価値路線を加速化。また、ほとんど海外展開を図っていなかった(就任時は約3%)が、積極的な海外進出路線に舵を切り始めた。

その後、業績は大きく改善。ほかの投資家も森永製菓の企業価値に気づいた結果、株価は2017年6月13日に7270円をつけ、過去最高値を更新した。スパークス・アセット・マネジメントが投資してから2年半で、株価は約5倍にもなった計算だ。

「日本株」は、まだまだ「進化」できる

とはいえ、ここから先の株価に対しては、懸念する声も聞こえてくる。日経平均株価は1996年のバブル崩壊後の戻り高値2万2666円を抜け、11月9日には一時2万3000円も突破した。1992年1月以来、約25年10カ月ぶりのことだ。

「そろそろ株価上昇も、限界に近づいているのではないか」。そんな声も聞こえてくる。だが清水氏はきっぱりとこう話す。「身近で見ても、たとえば、鳥貴族が28年ぶりの値上げに踏み切ったなどと、徐々にインフレムードが強まりつつある。インフレは株価にとって追い風だ」。

一方で「日本企業の財務内容は全体としてはピカピカで、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)もまだ割安な水準にあり、株価の上昇余地はまだあると見ている。ただし、今の状態にあぐらをかいているような経営者がいる会社に投資してはいけない。優れた経営者が舵取りをしている企業の事業価値を見極めて投資するのが、株式投資の王道だ」(同)。

森永製菓は日経225銘柄ではないが、森永もこれで終わりではないはずだ。同社の海外売上高比率は上昇トレンドを描いてはいるものの、まだ約7%。努力次第で、一段の飛躍の可能性が十分ある。

日経平均株価2万5000円は、そう遠くない未来に実現するかもしれない。

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