「マナーの悪い外国人観光客」を冷静に考える 「観光税」と「行政対応」のセットで対処しよう
『新・観光立国論』が6万部のベストセラーとなり、山本七平賞も受賞したデービッド・アトキンソン氏。
安倍晋三首相肝いりの「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」委員や「日本政府観光局」特別顧問としても活躍している彼が、渾身のデータ分析と現場での実践とを基に著した『世界一訪れたい日本のつくりかた』は、発売1カ月で2万部を超えるベストセラーとなっている。
本連載では、訪日観光客が2400万人を超え、新たなフェーズに入りつつある日本の観光をさらに発展させ、「本当の観光大国」の仲間入りを果たすために必要な取り組みをご紹介していく。
外国人観光客のマナーについて考えてみる
これまで本連載では、日本の「観光」には大きなポテンシャルがあり、それを引き出すためには何をすべきかを紹介してきました。
今回は「観光」を論じるうえで避けることのできない「外国人観光客のマナー」について考えてみたいと思います。
という書き出しで、筆を進めようとしていたまさにその時、東洋経済オンラインでミセス・パンプキン氏の「日本人の『外国人観光客への偏見』が酷すぎる」という記事が配信されました。
内容については個人の主張・見解ですので、私が特に言及することはありませんが、記事の反応について驚くようなことがありました。
それは、「コメント欄」がすさまじく荒れていたことです。
私の記事も批判的な意見を頂戴することが多いのですが、パンプキン氏の記事はそれを凌駕するほど批判的な意見、氏の考え方を全否定するような意見で埋め尽くされていたのです。
いったい、あの記事の何に読者は怒りを感じているのかと、コメント内容をざっと読んでみると、ある非常に興味深い傾向が見えてきました。
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