欧州に旅行する日本人が驚く人気地の超混雑 人口4000人の村に年250万人が押し寄せる
観光客の多さが問題になっている
今年の夏、増え続ける観光客で欧州は揺れた。
イタリアのベネチアやギリシャのサントリーニ島、スペインのイビサ島など、世界中の観光客が集まる名所で、住民から日々の暮らしが脅かされかねないと不満が高まっていることが、次々に報じられている。
スペイン・バルセロナで起きたテロ事件でも、被害者の出身地は30カ国以上に及んだが、実はバルセロナでは最近、観光客の多さが問題にもなっていた。民泊の急増などから家賃が高騰、住民の間で不満が高まり民泊規制などの対策が取られるなか、7月末には観光バスが襲撃される事件が発生した。覆面のグループが、英国人らを乗せた観光バスの窓に「観光業は地域文化を破壊する」などのスローガンをスプレーで書き、逃走したという。
今年夏、バルセロナを訪れた横浜市在住の60代夫妻は、「サグラダファミリア」を見学するのに数時間並ぶという情報を耳にし、事前にインターネットで予約をしておいたという。
「ヨーロッパには何度か来ていますが、特にバルセロナの観光客の多さには驚きました。ガウディ建築の前は軒並み、長蛇の列。中に入らずにセルフィーで写真を撮るだけの観光客も目立ちました。食事のために店に入ろうにもどこも混んでいて、人気店は予約すら取れないほどでした。住民の方は暮らしにくい面もあるだろうと少し心配になりました」
観光客の多さが問題となっているエリアは、バルセロナだけではない。近年、欧州の至る所で、増加する観光客に苦悩する地域が増えている。
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