IMFが中国の経済成長見通しを上方修正

「債務削減は進展せずリスク拡大」と警鐘も

 8月15日、国際通貨基金は中国経済に関する年次審査報告で、短期的な成長見通しを上方修正したが、成長達成に向けた政策遂行や債務拡大に伴うリスクに警鐘を鳴らした。写真は人民元紙幣。5月撮影(2017年 ロイター/Thomas White)

[北京 15日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は15日公表した中国経済に関する年次審査報告で、短期的な成長見通しを上方修正。その一方で、成長達成に向けた政策遂行や債務拡大に伴うリスクに警鐘を鳴らした。

IMFは2018─2020年の年平均成長率見通しを6.0%から6.4%に引き上げ、2010年の国内総生産(GDP)を20年までに2倍にするという当局の目標が実現する可能性は高まったとの見解を示した。

ただ、こうした成長が中国経済の長期的な健全性に問題を及ぼすと指摘。その一番の代償は「公的部門と民間の債務がより大幅に膨らむ」ことだという。

IMFは「海外の経緯から見ると中国の現在の信用膨張ペースは危険で、混乱を伴う調整か著しい成長鈍化、あるいはその両方をもたらすリスクが増大しつつある」と述べた。その上で、成長率の数値目標の代わりに、持続可能な範囲で最も高い成長経路を達成するという約束を掲げることが必要不可欠だと訴えた。

中国の債務削減の取り組みについてIMFは、それほど進展していないとの見方をしており、16年に約235%だった非金融部門の債務の対国内総生産(GDP)比率は22年までに290%を超えると予想した。

またIMFは、中国が持続可能な成長モデルに移行するために打ち出すべき措置として、消費促進を後押ししたり、国有企業改革の加速や債務圧縮の取り組みを進めるための財政政策の見直しを挙げた。

中国が抱える構造問題では、国有企業改革にほとんど進ちょくが見られないが、シャドーバンキング(影の銀行)の監督は「相当な前進」があったと評価した。

IMFは為替・資本問題に関しては、過去1年間で当局が人民元と資本取引への管理を強化したと説明。市場に為替レートの形成を委ねる方向に政策を戻すよう提言した。

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1976年に創業し、90年代の渋カジブームを牽引したビームスが今も元気だ。創業以来赤字知らず。40年、最先端を走り続けられる秘密は何か。設楽洋社長への独占インタビューを掲載。