世界のエリートが本の「多読」をしないワケ

「使い倒す」を意識したほうが効果的

教授による講義も、基本的にはありません。課題図書や教科書もありません。国籍も職業も異なる1クラス90人が馬蹄形の教室に座って、HBS教授陣のファシリテーション(進行)により、ディスカッションが進んでいきます。

ケースの対象も、課題も多岐にわたります。リーダーシップ、マネジメント、戦略、マーケティング、会計、ファイナンス、倫理、組織など、2年間で500以上のケースを読むことになります。扱うケースの量も、膨大です。1日に3〜5つのケースを扱うため、多いときは、1日で100ページ以上の資料(ケース)を読んでディスカッションに備えることになります。

このようにケース資料をたくさん読む彼らですが、理論や方法論などが書かれた本を読むことはあまり重視しません。

読むべきケース資料が多く、時間がないせいもありますが、彼らは知識のインプットにはさほど重きを置きません。本を読めば、理論や方法論を知識として得ることはできるでしょう。ですが、その知識を実際に使って、実践の場を増やさなければ、課題を解決することはできないからです。

アメリカの学生と日本の学生に違いがあるとしたら、それは「読書量」ではありません。「本の使い方」にあります。

目の前に10冊の本を置くだけで結果は変わる

ハーバード・ビジネス・スクールで衝撃を受けた私は、読書のやり方を大きく変えました。読書を、課題解決に焦点を絞ったのです。結果、私は独自の本の読み方にたどり着きました。

それが「10冊読書術」です。

私は、手元に置く本はいつも「10冊」に絞っています。そのうえで、デスクの上など普段から目につきやすい場所に置きます。

そして優先度や興味の度合いに応じて、10冊の中から、今日読む本を決めています。1日に10冊すべてに目を通しているわけではなくて、1冊のときもあれば、3冊のときもあります。私は主に、移動中と入浴中に本を読んでいます。一方で、10冊以外の「再読する可能性が高い本」と、「興味があって買ったものの、今の自分には合っていない本」は書棚にしまっています。

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