英語は机で勉強するな!音読はこうやるべし

音声学習のススメ(上)

 私は高校、大学、予備校、英語団体などが主催する会で、さまざまな講演をさせてもらうことが多々あります。
 そのような講演に関して「いつもどういったことを話すんですか?」とよく聞かれます。どこで話すかによって内容も変わってきますが、必ず音声学習の大切さは訴えるようにしています。
 今回と次回は5月26日に私の母校である上智大学の100周年記念祭ASFの際に行われた私の講演の模様を紹介させていただきます。特別授業として、上智大を志望する高校生やその親御さん、そして上智の在学生などを前にお話させてもらいましたが、「音声学習のすすめ」のようの話になっています。
 英語で音読しろと言いながら、ずっと日本語でしゃべり続けるのもおかしいですし、参加者には外国人も多かったので、時折英語での話しも混じっていますし、実際に参加者に音読をしてもらう機会も設けました。
 私が普段から口にしている「日本で日本人が英語を使えるようになるためには、具体的にどうすればいいか」ということを紹介しています。
英語を使えるようになるには、音読が大事だ(撮影:尾形文繁) ※写真と本文は直接関係ありません

「言語の反射神経」を鍛えよ

私は予備校で英語を25年にわたって教えてきて、日本の受験英語教育の現場を嫌というほど目にしてきています。その経験から言えるのは、日本の英語教育は、学校も予備校も「わかる」ことを非常に重要視するという事実です。教えやすい文法や英文解釈ばかりに時間を費やし、「わかる=理解する」ことに励むわけです。さらにもう1つ重視されているのが「暗記」です。

私も理解すること、暗記することは、言語を習得するうえで非常に重要な側面だと思っています。ですが、日本の英語教育は理解をし、暗記することだけを繰り返しているだけのように思います。この偏りを是正しない限り、本来重要である「言語の反射神経」つまり「言葉を使う力」を身につけることができないと、私は、考えています。

  When I speak English, and when you speak English, and when my friend ,
Mickey there today speaks English, we don’t actually think about grammatical rules. We don’t actually make any conscious effort to recall what we have studied at the desk. So, speaking a language or reading a language and understanding spoken language should be an automatic process. What is important is to automatize what you have learned at your desk into what can be called “motion memory.” I think this transformation process, or practice, is what is lacking in Japanese English education. And I personally think that learning to automatize is the most important process in mastering the second language.

(私が英語を話すとき、あなたが英語を話すとき、そして、今日この場に来てくれいる私の友達ミッキーが英語を話すとき、私たちは文法のルールについては考えたりしません。机で勉強したことを意識的には思い出していないわけですから、言葉を話したり読んだり、聞いて理解するのは反射的なプロセスなわけです。ですから、大事なのは机で学んだことを、いわゆる「動的記憶」とでも呼べるものへと自動化することなんです。この変換プロセス、または訓練こそが日本の英語教育に欠けていることだと私は思います。そして、この自動化の訓練こそが第二言語をマスターする上で最も大事なプロセスだと個人的には考えています)

  Of course, you might say about your mother tongue, you learn to speak it naturally. So, learning a second language should also be a natural acquisition. But remember, when you learned your first language, it took ten or twelve long years of being exposed to it. We don't have the luxury of doing the same thing again. So when acquiring a second language, we have to use a quicker process. That’s why we study grammar, that’s why we study frequently-used vocabulary. It takes conscious effort. I mean, we start by studying theory. But oftentimes, Japanese English education is stuck there. We are always at our desks studying and studying. And we don’t practice enough in order to automatize the rules that we have learned. I think this is the biggest problem with Japanese English education -- studying English in a silent library. So what I'd like you all to do today here is to practice. My belief is that you should devote at least fifty percent of your study time to reading English passages aloud and listening to the sound of English.

(もちろん、母語は自然にしゃべれるようになったのだから、第二言語も自然に習得できるようになるべきだと仰る方もいるかもしれません。しかし、第一言語を学ぶときは、その母語のシャワーを浴びつつ10〜12年の長い年月を要したことを忘れないでほしいのです。外国語を習得する際には、こんな贅沢は許されるわけもなく、もっと手っ取り早いプロセスを踏まなければなりません。だからこそ、私たちは文法や頻出単語を学ぶわけです。こういった学習には意識的な努力が必要になります。つまり、まずセオリーからスタートするわけです。でも、日本の英語教育はほとんどがここで止まってしまう。ずっと机で勉強、勉強、また勉強を重ねるんですね。静かな図書館で音を使わずに勉強することに終始するのが日本の英語教育のいちばんの問題だと私は思っています。だから、今日ここにいるみなさんにしてほしいのは訓練なのです。私は少なくとも50%の英語学習時間は、英文を音読することと、英語の音声を聴くことに充てるべきだと思っています)

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