私は高校、大学、予備校、英語団体などが主催する会で、さまざまな講演をさせてもらうことが多々あります。
そのような講演に関して「いつもどういったことを話すんですか?」とよく聞かれます。どこで話すかによって内容も変わってきますが、必ず音声学習の大切さは訴えるようにしています。
今回と次回は5月26日に私の母校である上智大学の100周年記念祭ASFの際に行われた私の講演の模様を紹介させていただきます。特別授業として、上智大を志望する高校生やその親御さん、そして上智の在学生などを前にお話させてもらいましたが、「音声学習のすすめ」のようの話になっています。
英語で音読しろと言いながら、ずっと日本語でしゃべり続けるのもおかしいですし、参加者には外国人も多かったので、時折英語での話しも混じっていますし、実際に参加者に音読をしてもらう機会も設けました。
私が普段から口にしている「日本で日本人が英語を使えるようになるためには、具体的にどうすればいいか」ということを紹介しています。
※ 関連記事:音声学習のススメ(上)
いよいよ、実際に音読をやっていきます。みなさんのこれからの学習時間の50パーセント以上をこのような訓練にあててくださいね。プリントの英文を手に持って見てください。私がまず、センスグループ、次にワンセンテンスずつ音読しますので、その後に続いてください。
【1回目】テキストを見ながら、センスグループごとに、リピーティング
Don’t study English / REPEAT / at your desk / REPEAT / all the time. / REPEAT / You should devote / REPEAT / at least fifty percent / REPEAT / of your study time / REPEAT / to reading aloud English passages / REPEAT / and listening to the sound of English. / REPEAT /
【2回目】テキストを見ながら、センテンスごとに、リピーティング
Don’t study English at your desk all the time. / REPEAT / You should devote at least fifty percent of your study time to reading aloud English passages and listening to the sound of English. / REPEAT /
皆さんの音読を聞いていると、意味を考えないでただ声に出しているという感じの人が多いですね。本来文章を読むというのは、「書き手が言わんとする意味をとらえる」という行為ですよね? なのに、表面だけなぞってしまう音読やリピーティング、シャドウイングをする人が多いのです。
音読学習のひとつの大きな目標は、日本語を介在させずに英語の意味を直接とらえることができるようになることです。なのに、意味を考えずに音だけマネしていても、この目標は達成できませんよ。それでは、意味を考えながら、センスグループごとにもう一度音読してください。
もちろん、意味と同様に発音も大切ですから、個々の単語の発音、強形・弱形、リエゾンなどにも注意しながら、模範音声をマネしてくださいね。
とにかく気持ちをこめて、意味を考えながら読むことです。そうすると、必然的に、機能語や旧情報は弱く読み、意味語や新情報を強く読むというクセもついてきますよ。
では、今からさらに音読の方法を深めていきますよ。今度はセンスグループごとに文字を追いながら音読したら、次は同じ部分を、テキストなしで前を向いて唱えてみます。つまり部分暗唱ですね。
こうすることによって、表面をなぞるだけの音読を阻止することができます。一時的にでも暗唱しなければならないわけですから、内容に集中せざるを得ません。そして、次はそのやり方で、センテンスごとに暗唱をします。
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