ロッテ「Fit's」、売り上げを急増させた立役者

若者の「ガム離れ」をどう食い止めたのか

ロッテのガム「Fit's」のPR動画「2年F組Fit’s組~日本最強のクラス~」。テレビを使わない新しいプロモーションとして注目を集めている(写真:Quark tokyo)

今年2月に始まったある新しいプロモーション活動が注目を集めている。10代をターゲットにした、テレビCMを流さないロッテのガム「Fit’s」の商品PR動画だ。

広告制作大手のAOI TYOグループのQuark tokyo(クォーク東京)が手掛ける「2年F組Fit’s組~日本最強のクラス~」。開始1カ月で動画再生回数が1000万回を突破。関連ツイート数は10万回、いいね!やリツイートなどのエンゲージメント数も50万回を超えた。

今年上半期のYouTubeの人気広告動画ではau、任天堂に次いで3位に入った。また、視聴者が「踊ってみた」動画の数でも、ソフトバンク(「学割ってるダンス」)やポカリスエットのガチダンスと、3強を形成するまで急増している。

AOI TYOグループは、広告制作のAOIとティー・ワイ・オーが統合し、今年1月に発足した。その初年度となる今期、上期16億円としていた営業利益見通しを22億円に上方修正した。その上振れ要因の一つが、クォーク東京の事業拡大だった。

10代に効くプロモーションは?

「Fit’s組」は10代のアイドルを中心とした17人のタレントで構成する架空のクラス。ガムを効果的に使ったドラマ仕立てで、迫力のあるダンス場面をメインに据えた動画と、登場人物によるツイッター上の日々のつぶやきを組み合わせたプロモーションだ。

立ち上げからプロモーションを担当しているのが、クォーク東京の取締役でクリエイティブディレクターのオノダ タカキ氏。今回のプロモーションの出発点として、ブランドのターゲットである10代を取りにいかなければいけないという意識がロッテ側にあった。そして「そのときに本当にテレビでいいんだっけ?」という話になったという。

そこでオノダ氏は実際に普通の高校生にインタビューして回った。わかったのは、彼ら彼女たちはテレビをあまり見ず、スマホばかり見ていること。「SNSが生活の中心にある。面白い写真や動画を撮り、それをSNSでアップすることで友達を作り、自分のイメージをセルフブランディングしている」(オノダ氏)。

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