北朝鮮との軍事衝突を避ける道は1つだけだ

カギを握るのはG20での米中首脳会談か

ICBMの実験に成功した北朝鮮。次は何をもくろんでいるのだろうか(写真:KCNA提供/ロイター)

米国防省など米国連邦政府機関は4日、北朝鮮が同日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射し、同政府が米国攻撃に向けた核兵器能力を向上させる目標に向けて前進していることを実証したことで、朝鮮半島の軍事的緊張が大きく高まったことを認めた。

ハワイのアメリカ太平洋軍は当初、発射されたミサイルは中距離ミサイルにすぎず、ICBMではないと発表していた。ICBM は、3400マイル(約5440キロメートル)以上の距離を飛ぶミサイルであると定義づけられている。

ミサイルへの燃料注入も尋常じゃない速さ

しかし、米国の人工衛星、艦載レーダー、その周辺の偵察機から収集されたデータを用いた米政府と韓国政府の専門家たちによる詳細な分析は、ミサイルが地球表面から1700マイル(約2720キロメートル)上昇した後、ほぼ580マイル(約928キロメートル)水平飛行し、その飛行時間はこれまでの北朝鮮によるいかなるミサイルよりも飛行時間が長い、37分間であったことを明らかにした。

北朝鮮政府の発表によると、この著しい上昇軌道は、ロケットが着弾地点に被害を及ぼさずに日本海へ落下するように意図されたものであるという。より通常の軌道を飛べば、このミサイルの飛行距離は4100マイル(6560キロメートル)に及び、アラスカ州のいかなる地点にも十二分に到達する距離だ、と専門家たちは述べている。

また、米当局は記者会見で、4日に発射されたミサイルは、ICBMの射程範囲を大幅に拡張する第2段階に進化した「ブースター」によって打ち上げられたことを指摘した。

北朝鮮はミサイルへの液体燃料注入も尋常ではない速さでやってのけた。通常なら、米国、韓国、日本が発射可能日をあらかじめ予測できるほど時間がかかるはずの工程だ。燃料注入速度が上がれば、それだけ発射兆候を探知できる時間が短くなる。北朝鮮は固体燃料の使用に着手しており、固定燃料になれば情報機関にとって探知がさらに困難になる。

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