米学生の死で北朝鮮に報復するのは間違いだ

トランプ政権が取るべき対策はほかにある

北朝鮮で拘束された米バージニア大の学生オットー・ワームビアは、その後脳に損傷を負ったままで解放され、数日後に米国で死亡した(写真:ロイター/KCNA)

オットー・ワームビアは典型的な米国の大学生だった。有望な未来が彼を待っており、世界についての見識を広げたいと考えていた。冒険心によって、外部者からはほとんど理解されていない国、北朝鮮への中国からのツアーに参加したのは不思議な話ではない。

不幸なことに、ワームビアが、北朝鮮が残忍で非人道的な国であると理解するにはそう時間はかからなかった。2016年1月、北朝鮮当局はワームビアを平壌空港において政治宣伝ポスターをホテルから盗もうとしたとして拘束した。

2カ月後、ワームビアは国家に反する行為で15年間の厳しい労働刑を言い渡された。そして判決から15カ月後、ワームビアは脳に激しい損傷を負った状態で米国に帰国した。彼が死亡したのは数日後のことだ。

専門家が勧める「激しい」報復案

北朝鮮の拘置下にあった22歳の米国人に対する残忍な虐待は、米国に衝撃を与え、ドナルド・トランプ大統領はワームビアの投獄と、行われたと思われる拷問について、「完全な侮辱」「再び起こることは許されない」と述べた。

トランプ政権がワームビアの早すぎる死についてなんらかの公式の反応をする必要があることに疑問はなく、北朝鮮政府に対して断固たる行動を取るべきだとする評論家や専門家も後を断たない。このような提案には、北朝鮮政府と取引のある中国企業への一方的かつ2次的な制裁から、将来的なあらゆる対話の可能性の打ち切りまで、さまざまなものが含まれる。

ナショナル・レビューの編集者たちは、米国が北朝鮮を国連から追い出す運動を始めることまで勧めており、成功すれば指導者である金正恩朝鮮労働党委員長に対する国際的な屈辱を与えられるだろうと述べている。

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