「脳」の真実をどれだけ知っていますか 「10%しか使われていない」は迷信だ

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あなたは「脳」について、どれだけのことを知っていますか?(写真:Kirill_M / PIXTA)
モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。ちょいと一杯に役立つアレコレソレ。「蘊蓄の箪笥」をお届けしよう。
蘊蓄の箪笥とはひとつのモノとコトのストーリーを100個の引き出しに斬った知識の宝庫。モノ・マガジンで長年続く人気連載だ。今回のテーマは「脳」。あっという間に身に付く、これぞ究極の知的な暇つぶし。引き出しを覗いたキミはすっかり教養人だ。
この連載の一覧はこちら

01. 脳は旧字体で「腦」。右の部位は髪の毛と頭部を表しているとみられる

02. 地球上に多細胞生物が出現し、最初の脳神経系が生成されたのは約5 億年前とみられる

03. ヒトは500万年程前にチンパンジーの仲間から進化し、200万年程前から脳が大きくなり現在と同じ程度に発達

04. 古代エジプトでは脳は鼻水を作るだけの器官と考えられ、ミイラを作る際、脳は捨てられていた

05. 古代から体を司っているのは心臓と考えられていた

06. 古代ギリシャのヒポクラテスは、脳が思考や感情を司る重要な器官だと指摘。これが脳の働きに関する人類初の発見といわれる

07. ローマ帝国時代のギリシャの外科医ガレノスはヒポクラテスの医学を受け継ぎ、史上初めて人間の脳を解剖した

08. 脳が神経細胞であることを視覚化したイタリアの医学者ゴルジ、ニューロン説を提唱したスペインの神経解剖学者カハールは1906年のノーベル生理学・医学賞を受賞

09. カハールの説は「脳の神経細胞(ニューロン)同士の隙間を電気が流れ信号として伝わる」というもので、これは現在も主流となっている

10. 1929年にドイツの精神科医ベルガーが脳波を発見

脳の成分は?

11. 1970年代にはX線技術を応用したCTが登場。生きている人の脳の画像化が実現し、脳研究は加速度的に進歩する

モノ・マガジン7月2日号(6月16日発売)。特集は『ヤマハの流儀。』などです。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

12. 1990年代からはMRIの技術が登場。機能的MR(I fMRI)の開発により脳の活動についての研究が一気に進んだ

13. 脳は頭蓋骨の中で髄膜に包まれ、脳脊髄液という液体のなかに浮かんでいる

14. 脳の成分は、脂質、タンパク質やアミノ酸

15. 現在は、知能の高さを決めるのは脳の重さやシワの数ではなく、神経細胞のネットワーク(繋がり)の複雑さによると考えられている

16. 脳を構成する主役は「神経細胞」。神経細胞は、電気信号を発して情報をやりとりする特殊な細胞

17. 神経細胞の数は、大脳で数百億個、小脳で1000億個、脳全体では千数百億個になる

18. 神経細胞は、細胞体、軸索、樹状突起をひとつの単位として考え、「ニューロン(神経単位)」と呼ばれる

19. 神経細胞の接続部分はシナプスと呼ばれる。シナプスは次の神経細胞と直接密着しているのではなく数万分の1mmほどの隙間があるため、神経伝達物質により電気信号を化学信号に変えて情報を伝えている

20. 神経細胞の情報伝達速度は速いもので秒速120m(時速約430km)に達する

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