「口ぐせが現実を変える」が科学的に正しい訳

「記憶をマネジメントする」ための2つのコツ

「言葉が現実を引き寄せる」という話はあながちウソではないそうです(写真 : monzenmachi / PIXTA)
「口ぐせを変えると、人生が変わる!」「言葉が運を引き寄せる」なんていう話を耳にしたことがある人も多いだろう。しかしそれらに対し、「なんだか、うさんくさい」「非科学的だ」と感じる人も少なくないのでは。
一見すると非科学的でスピリチュアルに思えるこの「言葉が現実を引き寄せる」という話だが、実は、脳科学的に言うとあながちウソではないのだそう。
長年の実践研究と脳科学や心理学、認知科学の知見から独自の勉強法を確立した学習コンサルタント・宇都出雅巳氏に、「言葉が記憶に与える影響」をはじめ、近著『記憶力が最強のビジネススキルである』にもまとめた、人の核となる「記憶」のマネジメント法を聞いた。

言葉が思考と行動に影響を与える「プライミング効果」

一時、大ブームとなった「引き寄せの法則」。自分が望むものに対してポジティブな言葉で願い続けることにより、その願いが現実となるという、成功論のひとつです。

これは、脳科学や認知科学、心理学でいう「プライミング効果」で説明ができます。言葉が行動に影響を与える効果のことです。

「引き寄せの法則」では、実際には「言葉」が現実を引き寄せてくれるわけではなく、言葉が私たちの“記憶”に影響を与えており、その記憶が私たちの認識に影響を与えることで、自分の都合に「引き寄せて」現実を見られるようになると考えられるのです。

この「プライミング効果」はさまざまな実験で明らかになってきています。たとえば、ニューヨーク大学のジョン・バルフ、マーク・チェン、ララ・バローズの3人は、次のような実験を行いました。

彼らは実験協力者である大学生に、ランダムに並ぶ単語を使って文章を完成させるテストを課しました。配られたテストには2種類あり、一方には、「強引」「大胆」「無礼」「困らせる」「妨げる」「邪魔する」「侵害する」といった単語が並んでいたのに対して、もう一方には「尊敬する」「思いやりのある」「感謝する」「我慢強く」「従う」「丁寧な」「礼儀正しい」といった単語が並んでおり、それぞれにいずれか一方が渡されました。

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