グーグルが生んだ「自動運転車」に乗ってみた

黎明期から開発にかかわるエンジニアを直撃

グーグルの兄弟会社で自動運転車を手掛ける「ウェイモ」。クライスラーのミニバン「パシフィカ」をベースに、最新の自動運転車を開発した(記者撮影)

米国シリコンバレーにあるグーグル本社から車で10分ほどのところに、「X」という看板が掲げられたビルがある。グーグルから分社化した次世代技術の開発会社の名前だ。かつては「グーグルX」というプロジェクト名だったことで知られる。

このグーグルXから生まれたのが、世界中の自動車メーカーを驚かせた、自動運転車プロジェクトだ。2009年に開発が始まり、翌年にその内容が公表された。

短期間で続々と試作車を作り出した

3代目の試作車。ハンドルやアクセルがないが、時速40キロメートルが限界だ。実験が主目的のため、50~60台しか存在しない(記者撮影)

まずトヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」、その後にレクサスのSUV「RX」をベースにした試作車を開発。さらに、グーグル自身が一から開発したハンドルやアクセルのない完全自動運転の車でも実験を進めている。

この自動運転車プロジェクトが昨年12月に「X」から分社化し、「Waymo(ウェイモ)」として独立した。社名は「New way forward in mobility(移動の新しい方法)」の略だ。会社自体はまだXのビルに入居しているが、本格的なビジネスへの展開を見据え、新たなスタートを切った。

5月中旬、ウェイモ本社。記者は2代目の試作車となるレクサスRXベースの自動運転車に試乗する機会を得た。後部座席に乗り込むと、運転席には試験用ドライバー、助手席にはひざの上にノートパソコンを置いたエンジニアが待っていた。本社周辺を回る15分ほどのドライブが始まった。

レクサス「RX」をベースにした自動運転車が、ウェイモ本社ビルを出発していく(記者撮影)

公道に出たときには、すでにドライバーの手はハンドルから離れていた。エンジニアのノートパソコンの画面には、周囲の状況を映した3Dマップが表示されている。人間の眼では確認できない死角にいる車も認識されていることがわかる。

赤信号ではきちんと停止し、信号が青に変われば自動的に発進する。加減速もほかの車と変わりはない。おおむね自然な運転で、人間がハンドルを握っていないことを忘れがちになる。

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