バフェットとベゾス、2人の天才と新聞経営

読者志向を失った名門紙の凋落とこれから

 ニュースは、モバイルで、リアルタイムで、生きている。誰もが、そんな魅力的な生き物を追いかける。スマートフォンやタブレット端末は、この「生き物」を、瞬時に捕らえることをますます可能にした。
 では、ニュースを私たちに提供するメディアは、進化しているのか。新聞やテレビなど一方的で伝統的なメディアは、日本でも米国でも、デジタル時代の新たなビジネスモデルを見いだせず、苦戦を強いられている。
 しかし、米国では、ニュースの真実の姿に迫り、伝統的メディアを刺激する役割すら果たすオンラインのニューメディアが登場している。活気あふれる米国メディアの最前線を、動画インタビューを盛り込みながら描く。
(企画プロデュース、取材協力 : 小島健太郎 Kentaro Kojima )
ワシントン・ポスト紙買収を報じる、ワシントン・ポスト紙の見出し(写真:ロイター/アフロ)

古色蒼然としたポストの見出し

「アマゾン創業者 ワシントン・ポスト買収」(ニューヨーク・タイムズ)

「アマゾンCEOベゾス ワシントン・ポスト買収」(ウォール・ストリート・ジャーナル)

米国の首都で発行される有力紙ワシントン・ポストを、アマゾン・ドットコム最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾス(49)が買収したニュースの8月6日付各紙の見出しだ。ところが主要紙で一紙だけが、全く異なる見出しをつけた。買収されたポストだ。

「グラハム家 ポストを売却へ」

アマゾンなら米国人の誰もが知っているが、ポストをグラハム家という一家が所有していることは、どれほどの読者が知っているだろうか。80年も続いたグラハム家の支配が終焉を迎えたのは事実だが、一面の左から右へと突き抜けるこの見出しは、各紙がずらりと並ぶニューススタンドで、いかにも古色蒼然とした感じを与えた。

新聞社が売られる。現在の日本では未知の領域だ。が、米国では、この数年、新聞社は売買の対象になっている。新聞社が売買されるというのは、インターネットに読者を奪われ、打ちのめされている同業界にとってどういう意味があるのか。ポストはなぜ売られたのか。

 
音量に注意して下さい
次ページバフェットが説く、新聞社投資の条件
関連記事
トピックボードAD
人気連載
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチAD
トランプの窮地<br>翻弄される日本

米トランプ大統領がロシア疑惑で窮地に。失地回復のために矛先はどこに向かう。日本との貿易交渉で強硬な要求をする可能性が出てきた。標的になるのは自動車、医薬品、農業か?