日立の「英国新幹線」、なぜイタリアで生産?

日英伊「三極体制」で始まった鉄道新時代

神戸港で船への積み込み作業中の「クラス802」(Courtesy of Hitachi Rail Europe)

2017年秋、英国のロンドンからイングランド西部に向かって延びる鉄道・グレートウェスタン本線でいよいよ「日立の新幹線車両」が営業運転を開始する。同区間を走る長距離列車は2019年にかけて日立製に更新されることになっており、このほど生産が始まった。

英国では、老朽化した長距離列車の車両を更新する「IEP(都市間高速鉄道計画)」が進められている。このプランの一環として、今年秋にまず、グレートウェスタン本線に新しい車両が投入されることが決まっている。使われる車両は日立が製造する「クラス800」と呼ばれるものだ。

始発駅は、あの「くま」がいるパディントン

車両更新に当たり、日立はイングランド北東部のニュートンエイクリフに工場を設け、そこで生産を行っているが、導入当初に使われる車両は同社鉄道事業の主力工場である笠戸事業所で造られ、それを英国まで船で運ぶという形が取られている。

そのうちの先頭車1両は今年3月、同事業所がある山口県下松市で大勢の市民が見守る中、港まで運ばれた。お披露目された車両は「深緑色」に塗装されていた。かつてグレートウェスタン本線を走る蒸気機関車(SL)は「ブランズウィック・グリーン」と呼ばれる深緑色に塗られていた。同路線を走る鉄道会社・グレートウェスタンレールウェイ(GWR)は日立製車両を投入するに当たり、伝統にのっとったわけだ。

グレートウェスタン本線は、「パディントン・ベア」で有名なロンドン西部のパディントン駅を起点に、ローマ時代の温泉があることで「お風呂(bath)」という単語がそのまま地名になっているバース、SL工場があったスウィンドンを経て、ブリストルに到る。ここから先は、ウェールズ南部(カーディフ、スウォンジー)方面とイングランド南西部(プリマス、ペンザンス)方面の2つの路線に分かれる。

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