日本人男性の「時間の使い方」が残念なワケ

フランス人ジャーナリストが指摘!

日本人の中には、「部長がいるとオフィスを出にくい」と心配する人もいますが、自分の仕事が終わったら出ていいのです。勇気を持って、会社が終わったら別の人生を始める。夜から趣味や勉強をしたり、芝居を見に行ったり、ディナーに行ったりしてください。週末や連休だけではなく、日々の中に恋人や友人、家族と過ごす時間や、社会に貢献する時間を設けるのです。

今、日本では少子化問題が深刻化していますが、こうした仕事中心のライフスタイルや職場環境にも少なからず原因があるのではないでしょうか。毎日遅くまで仕事をして疲れてしまっては、そういう気持ちにもなれないのではないかと思います。

――フランス人は仕事の後はどうやって過ごしているのですか。

「フランス人は子どもがいても、夫婦の時間を大切にする」と話すトーザン氏(撮影:梅谷秀司)

フランスには「アペリティフ」(食前酒)という時間があります。それがいいトランジションの時間になっていて、その後「自分の時間」が始まります。田舎とパリでは違いますが、パリだったらカフェでまずは恋人や友人とアペリティフを楽しみます。

フランスでは芝居や映画は夜遅くまで観られるし、美術館も毎日ではないけれど遅くまで開いている日もあって、ナイトライフは充実しています。それから、フランス人は外でディナーを食べるのが大好き。結婚しても、自分の奥さんと月に2回くらいは、子どもをベビーシッターに預けてディナーに行きます。

仕事は人生の一端にすぎない

日本人は仕事の後も、仕事の人と飲んでいますが、フランス人は男女とも、友達は仕事とまったく関係ない人が多い。お互いの仕事を知らないことがほとんどで、たまに「え! この人お医者さんだったの?」ということも。趣味だけでなく、フランス人は政治が好きなので政治活動をしている人も少なくない。自分の人生の中で、仕事はジャスト・ワン・パート、一端にすぎないのです。

――日本人は「休み方が下手」だとも言われます。

日本人にはもっとバカンスを取ってほしい。フランス人は年に最低でも2週間取ります。夏休みとは別に、です。バカンス(vacances)という言葉の中には、vacant(空っぽ)という言葉が入っているとおり、まずは心を空っぽにすることが大事。それができてから、何かを見に行ったり、やったりするわけです。

日本の場合、バカンス時間が短いからしょうがないのだけれど、いろいろやり過ぎてバカンスから戻ると疲れちゃっている(笑)。バカンスの中にもっとフレキシブルに自由な時間を設けると、面白い出会いがあったり、発見があったりすると思う。スケジュールを詰め込むと、そういう経験もできなくなってしまいます。

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