東洋紡が「四季島」の"快適さ"を支えていた 鉄道会社がクッション材を選ぶ基準とは?
今日5月1日に運行を開始する、JR東日本(東日本旅客鉄道)の周遊型寝台列車「TRAIN SUITE (トランスイート)四季島」。全室スイートの檜風呂付き客室や、各地の地元食材を使った一流シェフ監修の食事など、贅を尽くした鉄道の旅を提供する。
北海道・東北の名所をめぐる3泊4日のコースの旅行代金は75万円~95万円と高額ながら、運行開始前から予約が殺到。2018年3月までのツアーはすでに販売が終了している。
四季島の旅は車中泊(3泊4日コースの2日目のみ宿泊施設利用)だ。旅行中の大事な眠りを支えるマットレスに、日本の老舗繊維メーカーの技術を生かした製品が採用されている。東洋紡のクッション材「ブレスエアー」だ。
四季島で採用されているのはフランスベッド社製のマットレスだが、その内部に、東洋紡と共同開発した特別仕様のブレスエアーが採用されている。
耐久性が高く水洗いもできる
ブレスエアーは樹脂製の繊維が三次元状に複雑に絡み合った、インスタントラーメンのような構造になっている。高反発のため寝返りが打ちやすいのが特徴だ。ここには繊維メーカーとして長年培ってきた原料技術と紡糸技術(高分子物質を繊維状に変える技術)が生かされているという。
寝具や家具のクッション材として広く使われているのはウレタンだ。ブレスエアーはウレタンに比べて通気性や耐久性が高く、水で丸洗いができる点で優れている。
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