西野亮廣「ディズニーの倒し方が見えてきた」 「僕は地球上でいちばん、面白くなりたい」

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西野:僕は、人の幸せというのは「昨日からの伸び率」だと思うんです。

「伸び率」が大きいほど幸せになれる

【ポイント1】「95点→100点」より「0点→50点」のほうがうれしい

西野:たとえば、テストでいつも95点の人が100点を取っても、そんなにはうれしくないけど、いつも0点の人が50点を取ったら、もうめちゃめちゃうれしいと思うんです。

藤原:クオリティでいったら100点のほうが点数は高い。でも、どっちがうれしくて幸せかといったら、確かに50点のほうですね。

西野ディズニーランドは、その「95点のやつ」なわけです。いい意味で、もう「伸びしろ」がない。幸せになる「絶対的な安心感」はあるんだけれど、「これ以上、突き抜けること」はないと思うんです。

【ポイント2】これからのエンタメには「伸び率のデザイン」が重要
藤原 和博(ふじはら かずひろ)/奈良市立一条高等学校校長。教育改革実践家。元杉並区立和田中学校校長。元リクルート社フェロー。『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』(東洋経済新報社)など著書多数。講演会は1200回、動員数20万人を超える人気講師としても活躍中(撮影:今井 康一)

西野:これからのエンターテインメントに重要なのは「伸び率をデザインする」ことだと思います。だから、「ディズニーランドに行く」よりも「ディズニーランドをつくる」ほうが楽しいんじゃないかと。

藤原:それで「町をつくっちゃおう」ということで「おとぎ町」につながるんですね。

西野:そうなんですよ。埼玉県のあるオーナーから「土地を提供してもらえる」というお話をいただいたんです。

藤原:その「おとぎ町」では、具体的にどんなことをしているんですか?

西野:『となりのトトロ』に出てきたようなポンプ式の井戸が欲しいという小学生がいて、「じゃあ、やろう」という話になったんです。

藤原:なるほど、ここで「みんなでおカネを集めるため」にクラウドファンディングをやったんですね。

西野:はい。なんとかおカネが集まったので井戸を掘り始めましたが、井戸を掘るって大変なことなんですね。でも、井戸を掘ることで「あること」に気づいたんです。

次ページ「井戸を掘って気づいたこと」は?
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