「初めての一人暮らし」でハマる物件選びの罠 ネット検索だけでは気づかないことが沢山!

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時間をかけずに、後悔しない部屋探しをするポイント

以上のようなポイントを理解した上で、「それでも家賃など、他の条件が魅力的だから」とその部屋を選んだのなら、何ら問題はない。とはいえ、実際には住んでみて後悔することがほとんどだろう。

最もNGなのは、ネット検索で“わかった気”になること

では、どうやったらこうしたポイントを確認できるのだろうか。「まず避けたいのは、ネットだけ見て決めること」と高田さん。「今はネットで物件の動画まで見られる上、グーグルのストリートビューを使えば近隣環境を確かめられるので、それで決めてしまう人もいるが、それは危険。部屋のにおいや、壁や柱などの細かい汚れなど、行ってみないとわからないことはたくさんあります」

遠方に住んでいて、1~2日しか物件探しができないならば、内見(部屋の下見)をする部屋のエリアを狭めること。そうすれば、1日で5~6件は見た上で、気に入った物件の夜の様子もチェックできる。

住みやすさや治安の良さなどのエリア情報は、基本はネットで調べることになるが、すでに住んでいる友人がいればその人に聞くのが確実。「そう考えると、友人の家の近くに住むのも一つの選択肢。知らない土地で地震などの災害にあっても助け合える」(高田さん)

物件は、事前にネットでリストアップしておこう。その際、重要なのは、自分にとって優先順位が高いポイントを明確にしておくこと。「『駅から徒歩10分以内』『風呂とトイレは別』『洗濯機置場は屋内』など条件を書き出した物件リストをつくり、◯×をつけていけば、一目瞭然。ネットで調べられることはできるだけ調べた上で、『におい』や『音』など、検索できない項目だけを現地で調べれば、物件めぐりにかける時間を短縮できます」(高田さん)

以上のポイントを参考に、気持ちよく新社会人生活を過ごせる部屋を選んでいただきたい。

杉山 直隆 オフィス解体新書・代表

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すぎやま なおたか / Naotaka Sugiyama

1975年生まれ。専修大学法学部卒業後、カデナクリエイト入社。ビジネス誌やビジネス書、企業の社内報・PR誌の執筆・編集を主に手がける。2016年に独立(屋号:オフィス解体新書)。社会人インターンシップ情報を紹介するブログメディア「30歳からのインターンシップ」を立ち上げ、取材活動をしている。共著に『課長・部長のための労務管理 問題解決の基本』『図解&事例で学ぶ入社1年目の教科書』『クイズ商売脳の鍛え方』など。

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