銀行の「売れ筋投信」に乗るのはカモネギだ

「売れているから良い金融商品」とは限らない

「こちらが最近よく売れている投資信託です」と紹介されて、「みんなが買っているなら安心」と思うなら、あなたは典型的なカモネギです(写真 : よっし / PIXTA)

何か美味しいものを食べに行きたいと思った時に、多くの皆さんは、まずはスマホなどでお店をチェックすると思います。

ネットを検索すれば飲食店の情報が簡単に手に入りますし、スマホアプリでランキングを見たり、レビュアーの書き込みを参考にしたり、自分の好みにあったお店を簡単に探し出すことができて便利な世の中です。

ところが、資産運用を始めようと思った場合はどうでしょうか。 金融機関の窓口で相談して、「こちらがいま人気の投信の売れ筋ランキングです」と一覧を提示されたり、「こちらが最近よく売れている投資信託です」と紹介されたりすると、「みんなが買っている商品なら安心だし大丈夫」と、ついその中から投資信託を選んでしまっているお客様が多くいます。

同じ「ランキング」でも金融商品と飲食店は大違い

「どんな商品がお勧めなの?」と聞いてきたお客様を安心させるために、投資信託であれば、今その銀行で売れている投信の人気ランキングなどを見せたうえで、「このような商品が人気を集めているのですが、いかがでしょうか」とお勧めする。これが金融機関でよく使われる方法なのです。 金融機関がこのアプローチをとると、大半のお客様は迷わずランキングに入っている投信を選びます。きっと、みんなと同じだと安心するのでしょう。しかし、それは間違った投資判断につながります。

飲食店のランキングは、飲食店の良しあしを自力で判断できる消費者の評価を基にできあがります。「料理は美味しいか」「接客のレベルはどうか」「店の雰囲気はどうか」は誰しもが判断可能です。しかも、飲食店についてレビューを書き込んだり、評価をつけたりする人は、多くの店に足を運ぶ目の肥えた消費者も多いでしょう。そうした消費者が評価した結果であれば、飲食店選びの参考になります。

しかし、金融商品のランキングはそれとはまったく異なります。数多くの金融商品の中から独力で優れた商品を選べる人はかなり限られます。圧倒的に多くの人にとって金融商品の優劣を自力で判断することは難しいのです。そんなお客様が金融機関の営業担当者のお勧めに沿って選択したランキング上位の人気商品は良い商品だと信じてよいのでしょうか。

金融商品の人気ランキングというものは、お客様が主体的に「買いたい!」「この商品はすばらしい!」と判断して選ばれたものではなく、金融機関側が「売りたい!」と思って顧客に提案した結果としてできあがったものと考えておくべきです。

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