サトウvs越後、切り餅訴訟が“飛び火”

業界3位、きむら食品も巻き込まれる

きむら食品が販売している「うさぎもち」ブランドの切り餅

切り餅業界2位の越後製菓が、今度は3位のきむら食品を特許権侵害で提訴していたことが明らかになった。

切り餅の周囲に「切り込み(スリット)」を入れて、きれいに焼いたり煮たりできる技術をめぐっては、越後製菓と、業界首位のサトウ食品工業の間でこれまで争われてきた。越後製菓はサトウ食品を特許権侵害で2度訴えている。1度めは1審でサトウ食品が勝ったものの、2審の知財高裁で越後製菓が逆転勝利。昨年9月に最高裁がサトウ食品の上告を棄却、この時点で越後製菓の勝訴が確定した。

越後製菓は、知財高裁で勝訴判決を得てから1カ月後の昨年4月、対象品目や損害賠償請求の期間を拡大させ、2度めの訴訟をサトウ食品に対して起こしており、現在この2度めの訴訟について東京地裁で審理がなされている最中だ。

サトウと同じ特許を使っていた、きむらを提訴

今回、越後製菓は、きむら食品がサトウ食品の特許を使って切り餅を製造していたことから、きむら食品がサトウ食品と同様、自社の特許を侵害しているとして提訴した。

一般に量販店等で流通している包装餅は、個包装に穴でも開かないかぎり半永久的にかびない。その製造には無菌室が絶対条件になる。そうした高額な設備投資に耐えることができた、サトウ食品、越後製菓、きむら食品、そして、たいまつ食品という、米どころの新潟県に本社を置く4社が現在、市場占有率で7割以上を押さえている。

新潟県には県の食品研究センターと県内の加工食品業者が一体となって研究開発を進めてきた歴史があり、包装餅は米菓やみそと並んでその代表格でもある。同業者どうしの結束は基本的に強い。サトウ食品が無償で新潟県餅工業協同組合(略称:県餅工)に実施権を譲渡した特許について、きむら食品が県餅工に実施料を支払い、製造した餅が訴訟の対象になっている。

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