ダウンタウンはなぜ面白くなくなったのか? グローバルエリートが“笑いのとれる芸人”を分析

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グローバル化の進展により、国の枠を超えて活躍する「グローバルエリート」が生まれている。しかし、そのリアルな姿はなかなか伝わってこない。グローバルエリートたちは何を考え、何に悩み、どんな日々を送っているのか? 日本生まれの韓国人であり、国際金融マンとして、シンガポール、香港、欧州を舞台に活動する著者が、経済、ビジネス、キャリア、そして、身近な生活ネタを縦横無尽につづる。
ギリシャで休暇中のグローバルエリート。はるばるエーゲ海の彼方から日本の笑いについてコラムを執筆してみた。

わーっはっはっはっは!! というわけで、笑うということは、抗ガン治療でお笑いセラピーというのが大まじめに研究対象になるくらい、単に笑って楽しいの みならず、前向きにポジティブに生きて免疫まで高めるすばらしい効用があり、動物の中で人類だけに贈られた貴重な賜物である。

私自身はユーモアのセンスがこれっぽっちもなく、華麗にスベり続けてかれこれ35年目に突入なわけだが、世の中には滑るどころか、周囲を凍らせながらもテレビに出続ける芸人が多い。私は日本を離れて久しいので、年末のお笑い番組スペシャルかYoutubeで見る人気漫才くらいしか日本の笑いに触れられないのだが、遠くにいるからこそ、また、最近のお笑いを離れているからこそ、語れる真実もあろうかと思う。

というわけで本日はギリシャのエーゲ海のかなたから、突然、日本のお笑いが恋しくなって、笑いに関するコラムをお届けしたい。

ダウンタウンが面白くなくなった?

なぜ突然こういう展開になったかというと、最近、ふとグーグルで“ダウンタウン 面白くなくなった”と無意識のうちに検索してしまうことが多くなったからだ。実際に、検索するといかにダウンタウンが面白くなくなったか、松本さんが面白くないかの書き込みで検索エンジンはもはやパンク寸前である。

私が高校のとき、ダウンタウンは関西の男子高校生の神であり、笑いをとれることがかっこいいとみなされる間違った関西の文化圏では、どのような不良でも尊敬するくらい、ダウンタウンは人気があった。あの独特のしゃべり口はダウンタウンだからこそ面白いのに、勘違いした大量の関西のお兄さんが、そのしゃべり方をまねては滑りまくるといった惨劇を繰り返していたものである(ちなみに私は別に大ファンというわけではなく、爆笑ブーイングという2流、3流の若手芸人の深夜のネタ見せ番組のファンであった)。

さて、これほど面白かった、確かに私もよく爆笑した記憶のあるダウンタウンが、なぜ“つまらなくなった”のかについて分析していきたいと思う。

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