韓国・朴槿恵大統領が徹底的に叩かれた理由 ソウル市長が考えるその原因と対策とは?
現代社会の不平等を解決するには…
――朴槿恵大統領が弾劾されました。韓国国民がここまで怒ったのはなぜでしょうか。
空前の規模といわれたソウル市でのデモをこの目で見ました。従来の秩序への不満を抱えた国民が、政府とコミュニケーションを取ることができず、爆発したものだと思います。大統領が一人辞めれば済む問題ではないと思います。
「99%対1%(1%の富裕層とそれ以外)」という言葉に代表される現代社会の不平等を解決するには、新しい制度が必要です。
正常な社会では下からの不満が上に伝わります。民意が改革を促すのです。それがないと、沸騰した鍋に無理やりふたをした状態になり、今回のように爆発してしまう。
市民活動も下から上に不満を伝える機能を持ちますが、今回はその役割を果たせなかった。市民活動に携わる人々も反省すべきです。
――韓国の代表的な市民運動団体「参与連帯」を創設された朴市長は、改革派の政治家として国民の広範な支持を集めています。大統領選への出馬を望む声も強い。ご自身のお考えは?
今その質問に簡単に答えるわけにはいきません。ただ、誰が大統領になるとしても、大統領一人で何かを成し遂げるわけではありません。中央政府と地方政府が市民の不満をすくい取り、市民が参加し、決定し、実行するオープンなプラットフォームを作り上げなければ、問題は解決しない。
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