キャンドゥが「インスタ映え」にこだわる理由 おしゃれな投稿写真で、来店客が増加中
そのアカウントには、マグカップやお皿などの食器からパーティの飾り付け、かわいい動物の雑貨、インテリアグッズなど、どれもおしゃれで、思わず「いいね!」を押したくなる写真がたくさん並んでいる。
アカウントを運営するのは100円ショップ大手のキャンドゥだ。写真SNS・インスタグラム(Instagram)を使ったプロモーション戦略で成果を上げている。インスタグラムは、米フェイスブック傘下の写真投稿をメインとしたSNS。ほかのSNSに比べて若年女性層における人気が高く、日本でも1000万人以上が利用しているとみられる。
キャンドゥは2015年7月にアカウントを開設し、商品を紹介してきた。1年前の2015年12月に1万人だったフォロワー数は、2016年12月半ば現在で16万人にまで拡大、足元では1日平均400人のペースでフォロワーを増やしている。
投稿をきっかけに商品が売れ出す
厳密な効果測定はできないというものの、インスタグラムへ商品情報を投稿した後、商品の売上高が1.5~2倍にハネ上がるケースがあるほか、ほとんど売れなかった商品、目立たなかった商品が、投稿をきっかけに動き出すケースもあるという。
また、「インスタグラムの運用を開始してから、30代以下の女性客が増えてきたことがデータから見て取れる」と、インスタグラムの運用を管轄する望月園枝・執行役員商品部部長は言う。
キャンドゥは、もともと日用雑貨や食品に強く、40代以上の主婦層からの支持が高い100円ショップだった。それが、利用者がインスタグラムで商品情報を発信するようになったことで、従来、キャンドゥになじみがなかった若年女性の来店が増え、客層の拡大につながったというのだ。
明確な効果を上げているキャンドゥのインスタグラム活用だが、きっかけは、女性目線で商品開発を行おうという取り組みだった。
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