「アフリカ市場」は中国人に席巻される寸前だ 「DMM.com×ビィ・フォアード」トップ対談

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アフリカで「トヨタより有名」な日本企業、ビィ・フォアードのマラウィ共和国スタッフ(写真提供:ビィ・フォアード)
これから世界で最も高い成長が期待できる地域、アフリカ。現在、12億人を抱えるこの地域の人口は、これから爆発的に増え、2050年には23億人に達すると見られている。人口が増えれば、それだけビジネスチャンスも広がるのは必然だろう。
いま、そのアフリカビジネスにおいて急成長している日本企業がある。主にアフリカへの中古車輸出を手がけているビィ・フォアードだ。彼らのアフリカでの人気、ブランドイメージは抜群で、その知名度はトヨタ自動車やパナソニックをも上回るほどだ。
さらに、いまこの地に、熱い視線を向けている日本企業がある。DMM.africaを設立し、アフリカでのビジネスチャンスを模索しているDMM.comグループだ。
今回は、近著『アフリカで超人気の日本企業』を上梓したビィ・フォアード代表の山川博功氏と、メディアにはほとんど登場しないことで知られているDMM.com会長の亀山敬司氏に、アフリカビジネスの魅力、可能性、成功のポイントなどについて語ってもらった。

アフリカビジネスはまだまだ成長する

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亀山:いきなりこのような質問で恐縮ですが、なぜ山川さんはアフリカビジネスを始めたの?

山川:きっかけは本当に偶然です。海外に日本の中古車を輸出しようというアイデアを実現するためにビィ・フォアードを立ち上げたのですが、最初は、どこで、どんな車が売れるかわからない。なので、買い取った車を自社のサイトに載せておいたのです。

そうしたら、アフリカのジンバブエに住んでいる女性から、注文が入ってきました。2007年のことですね。そこからアフリカを中心にして、新興国から中古車を買いたいというオーダーが、次々に舞い込むようになったのです。

亀山:これは俺のビジネス観みたいなものなんだけど、仕事は気楽にやるのが一番だね。あまり真面目にやろうとすると、自分自身が持たないでしょ。だから、ビジネスは軽い気持ちで、とにかく始めてみる。この始めてみるということが一番大切ですね。

俺はいま、DMM.africaを立ち上げて、今後5年間で100億円を投資する予定。どうしてアフリカに注目したのかという点は、よく聞かれるのだけれども、たまたまひとりでふらっと、1カ月くらいアフリカを旅したのね。その時、アフリカってまだまだ発展するなって思ったんだな。

で、日本に戻って社員にアフリカやるぞって声を掛け、自分の知人にもアフリカビジネスを手掛けるって話をしたら、アフリカに中古車を輸出している会社があるからって、山川さんを紹介されたというわけ。いや~、いろいろお話を伺って勉強になったな~。

山川:何をおっしゃいますか。うちは売上500億円ですが、亀山会長の会社はグループ全体で約2000億円。まだまだ遠く及びませんよ。

亀山:でも、はじめてビィ・フォアードのオフィスに行った時は驚いたね。調布という、東京ではちょっと郊外に本社を構えているのだけれども、社内には大勢の外国人スタッフが働いていて、活気がある。俺がアフリカの一人旅をして感じたことと、山川さんから聞いた話を掛け合わせると、これは500億円どころではなく、5000億円くらいまで売上を伸ばせるのではないかと、直感的に思いましたね。

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