ANA、訪日客の次は「乗り継ぎ外国人」で稼ぐ

インバウンドより勢いづく「三国間流動」とは

成田空港に駐機するANAの航空機。夕方の時間帯には多くの機体が飛び交う。(撮影:尾形文繁)

ニューヨーク、シカゴ、クアラルンプール、ホーチミンシティ、香港。これらは全日本空輸(ANA)が今年10月末に新規開設・増便した路線の行き先だ。ホーチミンは成田空港、それ以外の都市は羽田空港の発着である。

さらに時を同じくして、ANAが今年資本・業務提携を結んだベトナム航空とのコードシェア(共同運航)も始めた。成田とホーチミン、ハノイ、ダナン、羽田とハノイを結ぶ路線などが対象だ。

国際線から国際線へ「乗り継ぐ」

これらの路線のターゲットは、単に米国やアジアに行く日本人、あるいは日本へやってくる米国人やアジアの人々だけではない。アジアと米国を行き来するために日本で「乗り継ぐ」外国人客からの収入が、今のANAには欠かせないのだ。

2016年度上期(4~9月期)において、ANAが「三国間流動」と呼ぶ国際線から国際線への乗り継ぎ客数は、成田と羽田を合わせると前年同期比16%増となった。一方の訪日外国人が13%増。勢いだけを見ればインバウンド需要を上回っている。

航空会社は基本的に自国を拠点に路線を飛ばす。外国と外国の間に直行便を設けることはできない。ビジネスの規模を拡大していくには、日本人と訪日客だけでなく、「乗り継ぎ客」の取り込みがカギになる。

そのために重要なのが「就航都市の”品ぞろえ”と乗り継ぎしやすいダイヤ設定」(ANAマーケティング室ネットワーク部の新堀俊氏)。ANAは成田と羽田の発着枠が拡大し始めた2010年以降、両空港を乗り継ぎのハブ(拠点)にしていくという「デュアルハブ戦略」を打ち出し、アジアと米国の新規就航地を意識的に広げてきた。

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