ヘッジファンドは株を売る機会を狙っている

日本株の上昇余地はあとどれくらいあるのか

ファンドは売る機会を見計らっている(写真:taa/PIXTA)

11月22日の日経平均株価は前日比56円高の1万8162円で引けた。米大統領選後の10日間余りで上げ幅は2000円超に達している。テクニカル面に目を移すと、日本株は中長期的に底入れしたものの、短期的には過熱感が台頭している。

NYダウは最高値更新だが、年内にポジション圧縮も

米国では、24日(第4木曜日)の感謝祭を皮切りに年末商戦が本格化する。翌金曜日の25日は年間収支が黒字に向かう「ブラックフライデー」、翌週の28日月曜日はネット通販が活発となる「サイバーマンデー」を迎える。米調査会社によると、ここ数年のサイバーマンデーにおいてオンライン売上高は1~2割の高い伸びを示している。足元の米国市場では小売株やインターネット関連株は下値を切り上げつつある。

米個人消費は国内総生産(GDP)の約7割を占めるため、特に感謝祭以降の米消費者の動向に注目が集まる。16年7-9月期のGDP速報値は、米経済の実力を示す「潜在成長率」とされた2%を上回っている。見かけの数字ほど堅調ではないとの見方もあるが、今年の年末商戦も底堅そうだ。

ただ、30日には石油輸出国機構(OPEC)総会、翌月の12月2日には米雇用統計の公表が控える。しかも、12月14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げは、為替市場ではほぼ織り込まれている。

今年は米大統領選の結果待ちとなっていた分、トランプ次期米大統領の政策期待買いと例年のクリスマスラリーの先行買いが足元の米株を大きく押し上げている。12月に決算期末を迎える海外のヘッジファンドなどが、ポジションを圧縮するタイミングを米利上げ決定前にうかがっていることも考えられる。年初来で8%超も上昇し、最高値を更新している米国株は、いったん売りに押される場面もありそうだ。

世界のマネーの流れが、米大統領選挙で大きく変わったことは間違いない。米国株が買われ、ドル円は一時111円台に乗せた一方、米国債は売られ米10年債利回りは2.3%台に急伸してきた。ただ、過度なドルへの資金集中は新興国の資金流出につながり、いずれ金融市場が大きく揺れることも懸念される。

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