「トランプ相場」は「米国株の終わりの始まり」

「強気一辺倒」アナリストが冷静に強気になる

ロムニー氏が国務長官になるかどうかはともかく、トランプ相場は、実は米国株の「終わりの始まり」を意味する。日本株はどうなるのか(写真:ロイター/アフロ)

トランプ米大統領が来年1月に誕生する。問題は、多くの市場関係者が「トランプ後の市場イメージ」を、ほとんどといっていいほど描けていなかったことだ。

市場が大きく動くとき、何に気をつけるべきか

もちろん、ブレグジット(英国のEU離脱)の前例もある。なので、さまざまな証券系のレポートなどの最後には、申し訳程度に「トランプ勝利の場合」を解説してはいたが、それはひどいものだった。

あくまで筆者の読んだ範囲だが、為替は1ドル90円台前半を予測するものもあり、一部にはファンドのヘッジ比率の大転換などを予想するものまであった。

だが、今動いているファンドのうち、短期筋は恐ろしくはない。下げたら買って来るからだ。本当に怖いのは、生損保系やGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)等の長期投資家が、トランプリスクを真に受けて株の保有比率を下げたり、ヘッジ比率を上げたりすることだ。そうすると、大きな市場の下げ要因になるからだ。筆者としては、日本株を売ったとして、その資金をどこに持って行くのか疑問だったが、幸いにも、そうならないようだ。

カネ余り世界には、運用しなければならないおカネが渦巻いている。これから投資家は冷静にトランプの米国を分析して行くだろう。筆者のような「強気一辺倒」も困りものだが、過度な弱気派では、チャンスとなる「安い所」は買えない。筆者の周りには、11月9日、トランプ氏が優勢となったときの安値を買った猛者が何人もいる。「買いたいが安くならないな」と思っていた投資家も多かったわけで、彼らにとっては当然の行動なのかもしれないのだが。

トランプ当選後の政治情勢も、日本株に追い風となっている。マコネル米上院院内総務(共和党)は、TPP(環太平洋連携協定)法案について、来年1月20日の新大統領就任前には採決を行うことは「まずない」との旨を明らかにした。

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