ドル円は112円台半ばまで行くかもしれない

日本株は短期的に「3つのリスク」に注意

ドル円は110円を突破してくるのか(写真: sakai106/PIXTA)

トランプ米次期大統領の動静が依然注目を浴びています。短期的には、株式市場の上昇が「トランプ効果のいいとこ取り」で、なお続くとみています。「世界のトップが変わる」ことは、いろいろなことが変化するので、短期的には経済を押し上げる効果が高く、その期待感がもう少し続きそうです。

これから東京株式市場は、国内企業の決算発表が一巡し、国内発の材料に乏しい局面に入ります。11月14日に発表された国内の7-9月期の実質GDPは市場予想を上回るものでしたが、どちらかといえば、トランプ効果による世界株高のムードが残っている感じの方が強いと思います。

今後、下落する場面でも日銀によるETF(上場投資信託)買いが入ることが心理的な支えとなり、12月13-14日のFOMC(連邦公開市場委員会)が気になり出す12月上旬あたりまでは、売り圧力がさほど高まらないと予想されます。

投機筋のポジションから、もう一段の円安を想定する

一つのポイントになるのは、ドル円相場です。ドル円相場が1ドル=105円台半ばにある強い「節目の価格帯」を上回り、やや円安が加速気味の展開。最近発表された11月8日現在の投機筋による差し引きの円買いポジションは3万1956枚程度です(シカゴのマーカンタイル取引所で取引されている先物ポジション)。 これはなお、大幅な円買いポジションがある状態なのです。

確かに、米大統領選挙を通じて大きく円安方向に動きましたので、今週末に発表される円買いポジションは大幅に減少しているかもしれません。ただ、推測ベースですが、そんなに大幅に減少しているとも思えません。こんなにスピードをともなう円安局面で、損失覚悟のポジションの解消(円売り)を、判断できるとも思えません。ましてや、「トランプ当選=円高」と思っていた投機筋は、この円安の動きにまだ疑心暗鬼だからです。

通常、相場がピークを打つときは、相場と同じ方向に多少なりともポジションが傾くものです。株価上昇なら買い残超過、円安なら円売りポジション超過といった具合に。なので、足元のドル円相場も円買いポジション超過から円売り超過に変わるとすれば、テクニカル面などから見ると、112円台半ばあたりまでは円安が進むと思います。

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