1980年代後半と似る、バブル相場のリズム感

山崎 元が読む、ちょっと先のマーケット

「今回は衆院選よりも楽だったね」とは言わないだろうが、参院選も自民党が圧勝?(写真は昨年末の衆院選時の安倍氏、撮影:尾形 文繁)

まだ完全に安心できる段階ではないと思う。だが、日経平均株価が1万4000円前後に、ドル円の為替レートが1ドル=100円前後まで戻って来た現状を見ると、5月23日の株価暴落以来の資本市場の動きは、株式市場関係者がよくいう「調整」と、整理できるようになりつつあるのではないか。

大規模緩和から始まった相場は、簡単には終わらない

株式関係者は、株価が上がる状態が普通であり、また望ましいと思っているので、下げ相場を「調整」という言葉で語ってやり過ごそうとする習慣がある。この意味では、1990年初以来の日本株相場は、20年以上にわたって調整していることになるが、今回の下げは、市場関係者が通常イメージするような典型的な調整の、「少し大きなもの」だったのではないだろうか。

もともと、アベノミクスに対する期待と金融緩和政策からスタートした今回の相場の本質は、いささか品の悪い言葉で恐縮だが「カネ余り」を背景として株価が(ひいては資産価格全般が)上昇する「金融相場」であり、1980年代後半の株価上昇と同質のものだ。日本の経済には労働人口の伸び率の差もあって当時のような潜在成長力はなさそうだが、当時は円高方向に推移していた為替レートが現在は円安方向に動いており、株価が上昇すべき環境は十分にそろっている。

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