「小泉進次郎派」が旗揚げする日はいつか

再び勢いを取り戻す、自民党派閥の研究(上)

派閥に所属していると、資金面で援助してもらえたり、派閥の領袖が選挙の応援に来てくれたり、さらにポストを与えてくれたりと、さまざまなメリットがあります。また、派閥は議員同士の情報共有や、新人教育の場としても機能しています。

再び派閥機能を強化する、自民党の狙いとは?

そんな派閥ですが、激化する党内抗争や、能力よりも派閥力学を重視した人事の横行など、マイナス面が多く指摘されるようになり、派閥は国民の批判の対象になるに至りました。そこで、時代の流れに敏感な小泉純一郎元首相は、自民党の脱派閥を推し進めました。

小選挙区制の下では、ひとつの選挙区で1人しか当選せず、同じ政党の候補者は1人しか擁立できないため、必然的に党執行部の権限が強まることも、脱派閥の流れを後押ししたと言えます。しかし、小泉純一郎氏による脱派閥の先に待ち受けていたのは、民主党による政権交代の実現という、自民党にとっては皮肉な結果でした。

なぜ、そうなってしまったのでしょうか。ここで「擬似政権交代」についてご説明しましょう。擬似政権交代とは、自民党から民主党へという真の政権交代ではなく、自民党のある派閥から他の派閥へと政権が移ることを言い、保守合同により自民党が誕生した1955年以降、日本で繰り返されてきました。真の政権交代が起きなかった日本において、擬似政権交代が国民の変化への欲求を満たしてきたと言えます。また、派閥同士が競い合うことで、自民党全体に活力を与えていたと考えられます。

そんな自民党の活力が、小泉純一郎氏による脱派閥により低下し、政権がついに自民党という枠組みを越えて民主党に移るという真の政権交代が起きてしまったのです。その反省からか、現在の自民党では派閥の動きが再び活性化しています。

各派閥の勢力(昨年末時点)は、次のとおりです。

町村派(清和政策研究会) 83人

額賀派(平成研究会) 49人

岸田派(宏池会) 39人

麻生派(為公会) 31人

二階派(志帥会) 29人

石原派(近未来政治研究会) 11人

大島派(番町政策研究所) 11人

無派閥 128人

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