小泉進次郎の言葉は、なぜ人を引き付けるのか 何気ないやりとりに潜む、超高度なテクニック

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表情も豊かな進次郎氏(撮影:尾形 文繁)

前回のコラムに引き続き、小泉進次郎氏のすごさについて検証いたします。

あいさつでも議員対決、私を鍛えてくれた進次郎氏

進次郎氏と選挙で直接戦い、また、選挙後も同じ地で活動してきた身として、進次郎氏の演説は誰よりも多く聞いています。地元のイベントや集会やパーティ、そしてお祭り。どこに行っても進次郎氏と遭遇し、来賓としてあいさつをさせていただくときは必然的に前後になる間柄だったのです。

小選挙区選出議員のほうが格上ですので、進次郎氏が先にあいさつをし、次に私がというのが基本でしたが、自衛隊では政権与党を優先するという慣習がありますので、自衛隊の行事では私のほうが先にあいさつをしました。すると、「小選挙区で落ちたよこくめが、何故、先に話すんだ!?」という多くの視線に突き刺され、「そういった慣習だからご勘弁を……」と思いながら話していたことが、とても懐かしいです……。

それはそうと、話す順番はどちらが先かは、話す内容に大きな影響を与えます。なぜなら、せっかく考えていった内容を進次郎氏に先に言われてしまった場合、急いで内容を変えないといけないのです。同じ内容を話していたら、芸がない人だと思われてしまうからです。

しかも、前後の話し手は、必然的に比較の対象となります。

日本一演説がうまい人(進次郎氏)と比較されることのつらさといったら……。
しかし、そんな経験が糧となり、私なりに演説を上達することができたと思っています。やはり、持つべきものはよきライバルといったところでしょうか?

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