「教えない」が難関大合格者を続出させる秘訣 開智学園の強さの源泉とは?

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設立以来16年間、絶えず東大合格者を輩出

「とにかく“教えない”ことです。それが今、最も力を入れているわが校の教育スタイルですから」

躍進の秘密はどこにあるのか? と質問を向けると、開智学園開智中学・高等学校中高一貫部(以下・開智)の溜剛校長はそう言って、胸を張った。

開智(さいたま市)は、1997年に誕生した私立の中高一貫校である。母体は83年設立の埼玉第一高校、現・開智高校高等部。しかし、授業も校舎も教員も、この既存校とは分割して運営されている。

いわゆる新進校だが、同校は設立初年度来、東大早慶をはじめとした難関校に合格者を出し続けている。直近の2013年でいえば、母数245人の大学合格者のうち、東大10人、早大86人、慶応51人、東京理科大102人などと輝かしい実績を持つ。こうした難関大への進学率の高さを支えているのが「教えない」教育というわけだ。

それは設立当初から掲げた理念『心豊かな創造型・発信型の国際的リーダーを育成』するということに端を発す。

「今や世の中がどう変化するかわからない時代。しかし、何が起きても『想定外』と戸惑わない人材を育てようというのが狙いなのです。課題を自ら探って、自ら考えて、また皆と協力して解決できる人材です。手取り足取り“教える”ことでは実現できませんよね?」(溜校長)。

それにしても、「教えない」とは?また「教えない」ことが難関校合格につながる、とはどういうことなのだろうか?

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