シラー教授、アベノミクスを語る

ノーベル経済学賞学者の視点

Robert Schiller 1946年生まれ。マサチューセッツ工科大学で経済学博士号取得。著書に『根拠なき熱狂』『アニマルスピリット』。

ITバブルの崩壊やサブプライム危機へ警鐘を鳴らしたことで知られるロバート・シラー教授が、バークレイズと共同開発したCAPE株式指数のセミナーで来日。アベノミクスへの評価などを聞いた。

――アベノミクスへの評価は?

最も劇的だったのは、明確な形で拡張的な財政政策を打ち出し、かつ、増税にも着手すると表明したことだ。

日本政府は対GDP(国内総生産)比で世界最大の債務を負っているので財政支出を批判する人が多いが、ケインズ政策によって最悪の事態が避けられてきた面もあるのではないか。一方で、安倍晋三首相は消費増税も行うと明言しており、財政均衡を目指した刺激策といえる。私は、このような債務に優しい刺激策を欧米も採用すべきだ、と主張している。

現在、米国では拡張的な財政政策を提案しても政治的に阻止され、困難な状況にある。「増税」という言葉は忌み嫌われている。世界中で財政緊縮策が広がる中で、日本の積極策がどういう結果になるか注目している。

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