欧州の「新型車両」はいったい何がスゴイのか

コンセントは必需品、低床化がトレンドに

オーストリア連邦鉄道向けに製造されたシーメンス社の近郊電車「デジーロML」。同社のデジーロ・シリーズは多くの車種が存在するが、このデジーロMLは一般鉄道向け近郊用低床電車となっている

鉄道車両のデザインや性能にも「流行り」がある。9月にドイツ・ベルリンで開かれた世界最大級の鉄道見本市「イノトランス」に出展された数々の新型車両を見て回ると、現在の鉄道会社とその利用者が必要としているトレンドを見ることができた。

今回出展された新型車両には、どんな特徴があっただろうか。そして、日本とは少々事情が異なる欧州では、鉄道車両のデザインや性能に対してどのようなニーズがあるのだろうか。そのいくつかを取り上げてご紹介しよう。

「低床」は路面電車だけじゃない

今回のイノトランスで展示されていた欧州大陸向けの車両で特徴的だったのは、近郊用車両がすべて低床式車両となっていたことだ。それどころか、シュタドラーのスイス連邦鉄道向け最新型特急電車EC250型も、特急用車両としては珍しい低床式を採用していた。

低床車両というと、日本では市街地の道路を走行する路面電車の専売特許というイメージがある。だが、欧州大陸では日本のような高床式ホームは主流ではなく、ホームは低いのが一般的だ。このため、一部の国では以前から低床化された車両が存在してはいたが、それほど普及していなかった。

その理由は、一般的な車両よりも構造が複雑になるためだ。従来から存在した低床車両は客車であった。動力のいらない客車は床下に搭載する機器が少ないため、床を低くすることができる。しかし電車やディーゼルカーでは、床下に電装品やエンジンなどを搭載する必要があるため簡単には低床化できず、こうした技術的な部分が普及への課題となっていた。

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