米国株、S&P500は5年ぶりの7営業日続落 米大統領選の不透明感や利上げ観測で
[ニューヨーク 2日 ロイター] - 米国株式市場は続落して取引を終えた。S&P500種株価指数が5年ぶりとなる7営業日続落。来週に迫った米大統領選の不透明感は依然として市場の見通しに影を落とした。今回の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合では追加利上げは見送られ、12月の会合で実施されるとの市場予想とほぼ一致した決定となった。
オハイオ州トレドの投資顧問会社アラン・ランツ&アソシエーツのアラン・ランツ社長は「FOMC会合は12月の利上げに向けた準備を整えただけで、特に変わったことはなかった。市場の関心は大統領選や他のテクニカルなデータに集まっている」と述べた。
市場における別のマイナス要因は、ニューヨーク証券取引所とナスダック合わせた52週安値の銘柄数が6月以来最多となり、高値を更新した銘柄数を上回ったことだ。
連邦準備委員会(FRB)はFOMC会合後の声明で、物価が上昇傾向にあるとの確信を強めている。
ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・ファイナンシャルの市場ストラデジスト、クインシー・クロスビー氏は「イエレンFRB議長は景気悪化の際に金融政策の選択肢を広げておきたいとの立場だが、市場は、利上げを正当化するほど経済が力強いことを裏付ける十分な証拠があるか様子を見ているかもしれない」と述べた。
最も下落率が高かったのは公益事業<.SPLRCU>、不動産<.SPLRCR>と電気通信サービス<.SPLRCL>部門の銘柄だった。高配当で、利上げ環境には影響を受けやすいと考えられている部門だ。エネルギー<.SPNY>は原油価格の値下がりに伴い、1%安だった。
決算関連のニュースでは、製薬会社アラガン<AGN.N>が業績発表が不振で5.2%安。
S&P構成企業のうち、52週高値の更新は2銘柄、安値更新が11銘柄、ナスダックは高値更新が19銘柄、安値更新が154銘柄だった。
騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所では下げ銘柄が上げ銘柄を上回り、比率は3.23対1だった。ナスダックも2.82対1で下げが上げを上回った。
米取引所の合算出来高は約80億株で、直近20営業日の平均である65億株を上回った。
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