新顔「アイモバイル」とは、どんな会社なのか

マザーズに上場、遅れてきた大型ベンチャー

アイモバイルの田中俊彦社長。学生時代は自動車のエンジニアを目指していた(撮影:田所千代美)

10月27日、東証マザーズにインターネット広告事業を手掛けるアイモバイルが上場した。初値は1230円と、公開価格の1320円を下回るスタートとなった。この会社は、いったいどのような会社なのか。

同社は多数のメディアに安価で広告を配信するアドネットワーク関連事業が主力で、売上高の7割を占める。そのほか、アフィリエイト広告(成果報酬型広告)やスマホアプリの開発、動画広告に加え、ふるさと納税を支援するサイト「ふるなび」の運営も行っている。

アイモバイルの設立は2007年。2016年7月期の連結売上高は147億円、営業利益・経常利益とも21億円と、ベンチャーと呼ぶにはすでに大きな規模だ。東証1部への直接上場も可能だったが、「当社にはマザーズがふさわしい」(田中俊彦社長)と、マザーズへ上場することにしたという。

経常利益21億円、事業規模は大きい

ただ、2015年7月期は売上高150億円、経常利益28億円だったため、前2016年7月期は微減収、減益となっている。これは米アップル社がiOSのアプリ上でアイコン型やウォール型と呼ばれる広告を使うことを禁じるようになった影響だという。「関連の売上高が月1億円くらいあった」(田中社長)。

今2017年7月期の業績予想は売上高148億円、営業利益21億円と横ばい計画。SNSの記事と記事の間に入れるインフィード広告が引き続き伸びる一方、バナー広告の成長が鈍っているほか、「iOSの広告禁止の影響がまだ残るのではないか」と慎重視しているからだ。来期以降は「毎期10%、20%と業績を伸ばしていきたい」と田中社長は語る。

今回の上場に伴う資金調達は概算で約50億円。今後、同業他社のM&Aに使うつもりだという。大株主にベンチャーファンドがいないのは、「話はいくつもあったが断ってきたから」(田中社長)。今では新規参入するのに相応の資金が必要だが、アドテク広告の先駆けの時代から取り組んできたこともあり、これまで成長資金の調達に困った経験はない。そのこともベンチャーファンドの資金が入っていない理由だという。

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