「モバイル広告」の明暗を示す5つの未来予測 眠っている金脈は250億ドルにも及ぶ!?
いまやスマートフォンの台頭に疑問を挟む余地はない。だが、今後の成長にどれだけの伸びしろが残されていて、どのくらいのスピードでそれをカバーできるかという点においては、誰も正確な予測はできないだろう。だからこそ、デジタル市場にとって、これから注目すべき重要な視点のひとつといえる。
アメリカ人が1日にモバイル端末を使う時間は?
最初にアメリカ国内のスマートフォンユーザーの動向を紹介しよう。アプリ分析会社のFlurryによると、アメリカ人が1日にモバイル端末を使っている時間は、平均2時間57分。これは、アメリカ人がテレビを見て過ごす時間よりもわずかに長いそうだ。
また、マーケットリサーチ会社のeMarketerの調査によると、全世界的なスマートフォン所有者数は、2016年までに20億人を超えると予想。これは世界の携帯電話所有人口の半分に当たる数だという。そのようなスマートフォンの普及と使用時間の増加に伴い、モバイル広告費もまた増加傾向にある。以下に最新の予測を示す。
1.モバイル広告の支出額は、2018年にデスクトップのそれを抜く
ディスプレイアドの全盛期はすでに終わった。広告ブロックが普及し、CTRやCPMが減少しはじめ、そのセールスはすでに厳しい。一方で、全世界的に初めてスマートフォンを手にするユーザーは増えている。あわせて、スマートフォンの利用時間も増え続け、モバイル端末の広告媒体としての将来性は、ますます高まった。そんな背景をもとに、大手会計コンサルタント会社PwCによる最近のレポートでは、2018年までにモバイル広告費(支出額)がデスクトップ広告費を上回ると予測している(上図、黄色のライン)。