JAL、ANAも身構える“中東の翼”

エミレーツ航空が羽田-ドバイ便を就航

世界の航空市場で大暴れする“中東の翼”が、いよいよ日本での攻勢を強めようとしている。

アラブ首長国連邦(UAE)の大手航空会社エミレーツ航空は6月3日、東京・羽田-ドバイ便の定期運航を開始した。エミレーツの日本への就航は、関西国際空港、成田国際空港に次いで3拠点目。ハブ拠点であるドバイからは欧州35都市をはじめ、中東、アフリカ、インド洋などへの乗り継ぎ便が飛んでおり、こうした需要を取り込む狙いだ。

4日に東京都内で会見したエミレーツ航空のティエリー・アンティノリ パッセンジャー・セールス・ワールドワイド執行副社長は、「ドバイから4時間以内の範囲に世界の人口の3分の1が住んでいる。この地理的な優位性を生かし、2012年度に199億ドル(約2兆円)だった売り上げ規模を2020年までに倍増させる」と、さらなる拡大への意欲を語った。

割安な料金と豪華なサービスを両立

エミレーツの最大の特長は割安な料金と豪華なサービスだ。たとえば、東京・羽田―ドイツ・フランクフルト便の料金を日本のエアラインと比較してみよう。

6月24日(月)羽田発、同28日(金)フランクフルト発の往復の正規運賃を見ると、4日現在、JALがエコノミー16万9000円、ビジネス72万円。ANAがエコノミー26万8600円、ビジネス66万7600円(JAL、ANAは直行便)。対するエミレーツは、エコノミー12万4020円、ビジネス49万1720円(ドバイ空港での乗り継ぎ時間が最も短い便の場合)と、3~5割も安い。

しかもエミレーツは、徹底してサービスを削り安い料金を実現している格安航空会社(LCC)とは異なり、サービスも豪華だ。座席にはタッチパネル式で20インチの大型ディスプレーを備え(ビジネスクラスの場合)、音楽、テレビ、映画など、チャンネル数は業界市場最多の1500チャンネル超。ファーストクラスでは、パーティションで仕切られた完全個室型のシートも備える。

さらには、自宅やホテルから空港までをメルセデスベンツやボルボで送り届けてくれる送迎サービス(ビジネスクラス以上)付きだ。「時間は少し余分にかかるが、運賃が安くサービスも充実しているということで、欧州などで人気を呼んでいる」(ANAネットワーク部の江﨑隆洋氏)。

次ページ割安と豪華が両立するカラクリとは?
関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
行き詰まる東電支援<br>原発最後の選択

賠償費用も廃炉費用も想定から大きく上振れし、東電支援スキームは破綻の瀬戸際。東電の発電所を売却し、その代金を賠償や廃炉費用に充て、東電を送配電会社に再編する構想が浮上。