円高は一段と進むのか?

ディーラー歴20年の達人が読む為替

(撮影:尾形 文繁)

日本株安とドル安との「時間差」

ドル円が、3日に1ドル=100円を割り込んだ。

今回の為替の急変も、株安がきっかけとなった。まずは、5月のマーケットを振り返ってみよう。まずは、日本株が一段と上昇、相場を主導した。日経平均株価は、5月7日に1万4000円を上方ブレークして、一気に1万5900円台にまで駆け上がる発射台となった。

為替のドル高円安が進んだのはその後のことだ。2日遅れて、5月9日の深夜にドル円が1ドル=100円を上抜けし、その後の100円~103円台のレンジ相場の出発点となったのだ。ドル円の動きをみて、東京市場ではJGB(日本国債)の10年物利回りが1%まで上昇し、株→為替→長期金利へという動きとなった。

今回も、為替の変動(円高ドル安)は、株式市場の波乱の後になった。5月23日以降の日本株の下落で、日経平均株価は5月30日に1万4000円を完全に下方ブレークしたが、ドル円は3日の夜まで100円をサポートしていた。

一方、米国株も5月22日のNYダウの最高値1万5542ドルから、日本株同様にやや調整している。米国では比較的堅調な経済指標が相次いでおり、マーケットでは、FRB(米国連邦準備制度理事会)がいよいよ「出口戦略」へ踏み出すのではないかとの思惑が根強かった。米10年国債利回りは2%を完全に上回り、長期金利の上昇の流れがドルをサポートして、ドル高の流れが続いていた。

次ページこのあとの為替はどうなるのか?
関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
あのころ銀行は<br>無茶苦茶だった

『住友銀行秘史』の著者で元・住銀取締役の國重惇史、元イトマン顧問弁護士の河合弘之、元長銀取締役の箭内昇。平成の金融バブルの最中に起きたイトマン事件の真相と教訓を語る。