マッキンゼーで学んだプロのマインドセット

私が出会った魅力的な女性たち

男女雇用機会均等法の施行から27年が経ち、ビジネス界で女性と男性が競うのは当たり前になりつつある。しかし、他の先進国と比べると、日本の女性管理職の比率は低いままだ。「なぜ女性は出世できないのか」「どうすれば女性は出世できるのか」――。『抜擢される人の人脈力』の著者である岡島悦子プロノバ社長が、自らの半生やヘッドハンターとしての経験を基に、 出世のために知っておくべき掟をつづる。

あなたはバリューを出しているか?

女性がワークライフバランスの選択の自由を持つためには「前倒しのキャリア」を構築すべき、というのが私の持論です。この「前倒しのキャリア」へのブレーキ要因になりがちなのが、「嫌われたくない病」と「社内市場価値への過剰適応病」ではないか、と今までの回でお話ししてきました。

これに加え、「前倒しのキャリア」構築のためには「プロとしてのマインドセット(意識)」が必要になります。具体的には、時間当たりの生産性の高さで勝負するスキルとマインドセットを持つ、ということです。

長時間労働が前提となる仕事に体力の限界を感じたり、家事や育児と仕事との両立が求められることの多い女性は、特に、この「生産性の高い働き方」を早めに身に付ける必要があるのではないかと思うのです。

この「プロとしてのマインドセット」の必要性について、私が気づけたのはこれまた遅咲きの34歳。マッキンゼーで働くようになってからです。20代のうちに知っておきたかったことのひとつでもあります。

 マッキンゼーに入社して、日々、突きつけられた問いは「あなたはバリューを出しているのか」というもの。限られた時間と労力(分母)の中で、どれだけ本質的な問いを立て、インパクトのある成果(アウトプット)ができるのか、という生産性の高さ、が求められるのです。

たとえば、ある課題に対して1時間で考えうる仮説とその検証方法を書き出し、1時間後に集まるように、という指示があるとします。すると、25歳くらいのコンサルタントが、私の3倍くらいの質と量の仮説と検証方法を携えて戻ってくる。入社当時の私の体感では、日々3倍の生産性を見せつけられていた感じでした。

わぁ、これは大変なところに来てしまったぞ、と。私がこれまで「生産性の高い仕事」と思っていたのは、改善レベルの効率のよい仕事。ここで求められているのは、思考の深さも速さもまったく次元が異なるものなのだ、と痛感しました。それからは、過去の成功体験を「アンラーンしろ(忘れろ)」と日々呪文のように言われ続け、徹底的に矯正されたわけです。

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