東電、債務超過リスク回避へ政府支援を要望

結局は国費という形で負担する形に

 10月5日、東京電力の広瀬社長は5日、経済産業省で開いた東電福島第1原発の事故処理費用に関する「東京電力改革・1F問題委員会」の初会合にオブザーバーとして出席した。都内で2月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 5日 ロイター] - 東京電力ホールディングス<9501.T>の広瀬直己社長は5日、経済産業省で開いた東電福島第1原発の事故処理費用に関する「東京電力改革・1F問題委員会」(東電委員会)の初会合にオブザーバーとして出席した。

会議終了後、同社長は記者団に対し、同原発の廃炉費用の一括計上問題に言及、債務超過リスクを回避するため、「制度的な手当て」を求めていることを明らかにした。

同委員会の伊藤邦雄委員長(一橋大学大学院商学研究科特任教授)によると、同社長は会合で、福島原発の処理では国の支援を受けることなく、自社で責任を全うしたいとの立場を表明。また、東電によると、同社長は会議後、すべての廃炉費用の見積もりができた段階でも、「一括の債務認識の問題」が起き、同社が倒れるリスクがあると指摘。政府による制度的な回避措置を要請していると語った。

伊藤委員長は、東電自らによる抜本的な経営改革をが大前提としたうえで、「自助努力の中で東電が掲げる福島課題が解決できれば、国の登場は必要ないかもしれないが、そこまで議論していない」と述べた。

東電が求めている制度的な措置について、関係者の1人は、廃炉費用が明らかになった際に、東電が全額を一括して債務と認識する必要がないような枠組みだ、と説明する。

別の関係者は、2018年から19年ごろにかけ、福島第1の燃料デブリの取り出し工法が決まって廃炉費用が現状よりも明確になるだろうと予想。その時点で東電をどのように処理するのか本当の検討が始まるとみている。

こうした議論の前提となる廃炉費用について、政府関係者は「どうすれば廃炉ができるのか、また金額はどの程度かかるのか、国として正式に認めているものはなく、そうした中で金額の見通しを立てることは難しい」と指摘。東電が債務超過になった場合、「結局は国費という形で負担するか、電気料金を上げて対応せざるを得ない」との見方を示している。

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