3食同じモノを食べて仕事を切り替える

三池監督が語る仕事のこなし方とは

「この男を殺してください。御礼として10億円お支払します」――前代未聞のショッキングな新聞の全面広告が掲載された日を境に、日本全国民の欲望と殺意が1人の凶悪犯=清丸国秀に集中する。そしてその凶悪犯を移送するために派遣された警視庁警備課警護課SPたちは、残忍で滑稽な本性を現す清丸を命懸けで守る価値があるのか、と自問する。
 木内一裕の同名小説を原作に、大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也といった人気と実力を兼ね備えた俳優たちが出演。誰も予想できないクライマックスまで猛スピードで突き進んでいくエンターテイメント大作だ。
 メガホンを執ったのは、そのエネルギッシュな演出とタブーを恐れない描写の数々で、日本映画界に異彩を放ち続ける三池崇史監督。今回はその三池監督の映画作りにおける哲学について聞いた。

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――『藁の楯 わらのたて』は、洋画メジャーであるワーナー・ブラザース映画が、ローカルプロダクションとして手掛けた邦画作品です。他社の邦画作品と違い、ハリウッド方式が取り入れられていると聞いたのですが。

確かにワーナー・ブラザース映画は、日本の映画会社とはまったく違う環境ではあるとは思います。とはいえ、スタッフも根は日本人なので、ハリウッド的なものと、日本的なものと、両面持ち合わせているという感じでしょうか。これがいいように作用すると、面白いものができると思うんですよね。作品作りの過程で、いろいろとリサーチをしたり、モニター試写を行ったりとか。そういうのは自分にとっては面白かったですね。

――完成前に一般客に映画を見せ、その感想に合わせて、あらためて作品を調整していくというモニター試写は、ハリウッドでは一般的ですが、日本では珍しい試みです。

日本の映画会社といちばん大きく違うのは、基本的に、「観客からするとこうですよね」という第三者的な視点があること。映画ばっかり作っていると、小慣れてしまって、「自分たちはこうあらねばならない」とか、「自分たちはこんな映画が好きなんだ」と、言いがちになる。それは悪いことではないですし、そこの中に閉じこもってもいいわけですよ。

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