国連はまだ、移民問題に本腰を入れていない

バングラ首相「首尾一貫した管理が不可欠だ」

ベルリンでドイツ語の授業を受ける移民の子供たち。昨年9月撮影(ロイター/Fabrizio Bensch)

世界の指導者たちは昨年の国際連合総会で、移民問題で定期的に責任ある措置を行うために協力すると約束した。その公約実現に向けては、さらなる努力が必要だ。

今年に入って4300人を超える移民が、移住先に向かう途上で死亡した。地中海だけでも死者は3200人に上り、ベンガル湾の東に位置するアンダマン海でも、数千人の移民を乗せた船が行き場のないまま座礁したり、悪徳商人に拿捕されたりした。国連加盟国は、昨年公約したことと移民や難民が直面している現実とのギャップを認識すべきだ。

世界の指導者たちはまず移民の管理について見直すべきだ。そして潘基文(パンギムン)国連事務総長が提唱しているように、移民問題を専門に討議する機会を設け、政府間会議を2018年に開くことで合意すべきだろう。そこで新たなグローバル・コンパクト(国連が提唱している、持続的成長に向けた自発的な取り組み)を打ち出すのだ。

国家が管理できなければ悪徳業者が暗躍

これまで長きにわたり、国際社会は移民の有効な管理法を打ち立てることに苦心してきた。国連加盟国が移民問題に関するグローバル・コンパクトを採択する可能性が出るだけでも、大きな前進だ。

国家が移民を管理できなければ、空白地帯に密輸業者や悪徳商人が入り込み、組織的な犯罪の温床となる。一方で各国や移民自体、そして受け入れ国は、負担に耐えきれなくなってしまう。

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