香川らに学ぶ、多国籍チームへの溶け込み方 サッカー海外組が実践する、3つの方法論

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独ドルトムントでの二連覇に続き、英国のマンチェスター・ユナイテッドでも優勝を飾った香川真司(写真:日刊スポーツ/アフロ)

島国で生まれ育った日本人にとって、よほど突出したコミュニケーション能力がないかぎり、外国人のグループに溶け込むのは簡単ではないだろう。

サッカー選手も例外ではない。Jリーグからヨーロッパのクラブに移籍するとき、最初の壁になるのはチームになじむことだ。このプロセスをクリアできなかったがために、実力を発揮できなかった選手はたくさんいる。

だが、その一方で、語学が上達する前からチームに溶け込むことに成功した選手も少なくない。彼らはどうやって異国の地で外国人グループに溶け込んだのだろう? 大きく分けると、3つの“方法論”が見えてくる。

一匹狼は、新参者に優しい

ひとつ目は、「一匹狼的存在の変わり者と“同盟”を結ぶ」ケースだ。

どのチームにも、実力はあるが性格にクセがあり、同僚から距離を置かれている人間がいるものだ。いわゆる一匹狼である。集団行動は好まず、自分から同国人のグループに歩み寄ろうとはしない。だが、なぜかそういう一匹狼は、異国から来た新参者にやさしいことがあるのだ。

たとえば、香川真司(現マンチェスター・ユナイテッド)が2010年夏にドルトムントに入団したとき、最も親切に接してくれたのがグロスクロイツだった。グロスクロイツは変わり者で、ドイツ人グループから離れて行動することが多かった。ところが、なぜか香川のことは気に入ったようで、プライベートのときに頻繁に食事に誘った。これがドイツへの適応を手助けしたのは言うまでもない。

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