前回のコラムでは、「女性医師」についてその勤務の実態やキャリアについてお伝えしましたが、今回は“研修医”にスポットを当ててみたいと思います。
研修医とは、読んで字のごとく、一人前の医師になるための研修を受ける医師のことを指します。医学部を卒業して2年間の研修を受ける医師を初期研修医、その後、専門的な科目において研修を受ける医師を後期研修医と呼びます。
ところで研修医を英語で言うと何というか、わかりますか?
“レジデント”
と言います。レジデントというのは研修医の直訳にはならなさそうですが、実はこのレジデント(resident)という言葉は、“居住すること、住み込み”ということに由来します。つまり、ずっと住み込んで働くことで医師としての素養を身に付けるという意味を含んでいるのです。
おそらく皆さまも研修医=忙しいというイメージを持たれている方が多いと思いますが、これが想像以上に大変です。
研修医の朝は早く、先輩医師よりも早く来て病棟回診。その後、カンファレンス(症例検討会)出席、チームでの病棟回診、カルテ書き、外来見学、勉強会出席……などと、目まぐるしく1日が過ぎていきます。
また、朝から晩までの通常勤務とは別に、研修医に平等に与えられるのが当直業務です。
初期と後期の違いや選択する科目によっても違いますが、少なくとも週1回は必ず勤務しなければならず、そこでは救急患者が来ると研修医が上級医よりも先に連絡を受け問診、所見、検査などのオーダーを出さないといけません。当直帯は医師の数も少なくなり、助けてくれる医師も限られます。
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