3割が燃え尽きる?「研修医」という超激務 「住み込み」で働く覚悟が必要

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そんな中、自分1人で患者に対応していく力を身に付けていき、いろいろな修羅場を経験しながら一人前の医師になっていく大切な仕事になります。日中を含め連続勤務は日をまたいだ長時間になることもあり、当然、頭のよさだけではやっていけないということはご理解いただけると思います。

医師は何歳でもなれる!

さて、医師になるには研修医としての修業期間が必要なのですが、そもそも医師には年齢制限があるのでしょうか?

実はありません。医学部に入学し、卒業が認められ国家試験に受かると誰でもなることができるのです。通常は高校卒業後、大学の医学部を受験するというパターンが一般的ですが、昨今は医師不足が問題になっていることに加え、多様な学生を受け入れたいという医学部の意向により、編入学や社会人入学など、いろいろな経験を持った学生が医学部には集まってきています。

私もいろいろなバッククラウンドを持った医師と出会っています。たとえば大学の理学部で物理を専攻し卒業した後、医学部に入りなおした方、大企業のサラリーマンでしたが、仕事を辞めて医学部に入りなおした方、看護師や薬剤師などの医療関連の資格を取ったものの、医師になりたいということで再チャレンジした方など、さまざまな方が医学部には集まります。

多様な人材が医学部に集まるというのは、大変よいことだとは思いますが、問題となるのはその適性や年齢です。

ドラマのようにはいかないことも

少し前にSMAPの草彅剛さんが主演で話題になった『37歳で医者になった僕~研修医純情物語』というドラマがありました。

実話を基に、川渕圭一先生という方が書かれた小説が原作でした。主人公がある出来事をきっかけに勤めていた大企業を辞め医学部に再入学。37歳でようやく研修医になったのですが、そこで研修先である大学病院の旧態依然とした体制に疑問を感じてしまい、自分の信念の下、孤軍奮闘していくといったあらすじでした。

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