「ルンバ」から始まる超快適で便利な家の正体

人それぞれの思い通りに機能する時代が来る

朝になれば寝室を最適な温度に調節。起床時間には照明がつき、ブラインドが上がり、音楽がかかる。執事ロボットが子どもを起こす。リビングルームに移動すれば、そこが適温に変わり、寝室の空調は自動で消される。

住人が外出すると、セキュリティロボットが巡回。飼い犬が家の外に向かって吠えていたら、ロボットが写真を撮影して家主に送る。家主が家に帰ってくると、また空調が適温に調整し、オーブンの余熱を始める。見当たらなかった子どものぬいぐるみも、見つけてくれていた――。

スマホがなくても実現可能

「これは10年先でも、20年先でもない。5年以内にやってくる世界だ」

こう話すのは、掃除ロボット「ルンバ」を手掛けるアイロボット社のCEO、コリン・アングル氏。週刊東洋経済は9月12日発売号で『IoT発進』を特集。「モノのインターネット」であるIoT(Internet of Things)という考え方のもと、あらゆる機器がネットワークでつながる時代の最前線を追った。そのIoTの流れに沿ってアイロボットが注力していくのが、いわゆるスマートホームだ。

週刊東洋経済9月17日号(12日発売)の特集は『IoT発進』です。画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

「この5年後の家では、一度たりともスマートフォンを取り出していない」。家庭用のIoTは当初の想定ほどのペースで実現していないと見るアングル氏は、「スマホでコントロールする照明は、アプリを立ち上げて操作するのに20~30秒かかる。それなら壁のスイッチを押した方が早い」という。

では、こうしたスマートホームの現状を打開するためには何が必要なのか。アングル氏は「家の中の地図」を挙げた。一体何を意味するのか。今後のロボット戦略とともに、アングル氏に聞いた。

――「家の中の地図」はスマートホームにおいてどのような役割を担うのか。

地図はスマートホームに欠かせない存在になる。最新のルンバは、搭載されたカメラやセンサーによって、動き回って掃除をしながら家の中の地図を作ることができる。ルンバ自身が今どこにいるのか、部屋の中のどの部分が掃除されていないのかを高精度に判断する。

さらにルンバがWi-Fiを通してネットにつながるようになった。これによりルンバの付加価値はさらに上がっていく。というのも、作成した地図をクラウドにアップロードできるようになるので、家の中にあるほかのモノも地図につながるからだ。

そのために、クラウド大手のアマゾンウェブサービス(AWS)と提携した。まずは掃除ロボットがきれいにしたエリアをクラウドにアップロードし、スマホで示せるようにしたい。

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