うつ病社員を、“法律視点”で救え!

専門家が連携し「法務主任者資格」を創設

2月9日に開かれた東京セミナーには113人が参加。会場は満員だった(労働新聞社提供)

うつ病などメンタルヘルス不調者への適切な対応や支援を目的に、医師や弁護士、企業の法務経験者など幅広い分野の専門家が結集して新たな活動を始めた。

近畿大学法学部教授の三柴丈典(労働法)らが、一般社団法人「産業保健法務研究研修センター」(以下、産保法研。花谷隆志代表理事)を昨年11月に設立。活動の中心である「メンタルヘルス法務主任者」資格講座を4月5日からスタートさせる。

取り組みに法務の視点を導入

これまで、メンタルヘルス関連の資格としては産業カウンセラーや臨床心理士、検定としてはメンタルヘルス・マネジメント検定などがあるものの、「メンタルヘルスに関する法務をカバーする資格はほかに存在しない」と産保法研理事を務める三柴教授は説明する。

「産保法研」を立ち上げた三柴丈典・近畿大教授(労働新聞社提供)

メンタルヘルスの概念は必ずしも理解しやすいとは言えないうえ、不調者への対応は主に産業医や心理分野の専門家に委ねられてきた。だが、こうした専門家は法律面での知識に精通しているとは限らない。反面、メンタルヘルス問題に直面する社員への対応に迫られている企業の法務や労務担当者は、医療や心理分野の専門家ではない。

こうした中で三柴教授は「信頼に足る、プロフェッショナルによる有機的な連携が必要」と判断。「組織運営や人事労務管理、福祉や産業保健、それらを総合的にカバーする法務の視点が欠かせない」として、産保法研の設立に踏み切った。

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