日本の大学生は、小学生より勉強していない
日本の大学生が海外の大学生と比べて見劣りするのは、日本人にポテンシャルがないからではありません。
私は、日本と海外の大学生の違いは、ひとえに大学教育の違いだと思っています。日本の大学生は、大学に入った途端、本当に勉強しなくなってしまいます。それが、大学でみっちりと鍛えられている海外の大学生との違いを生んでいるのです。
では、日本の大学生はどれほど勉強していないのでしょうか? まずは国内の小学校・中学校・高校の生徒と比較してみましょう。下の図をご覧ください。これは、総務省「社会生活基本調査」の一部で、1日のうちどれくらいの時間を学業(学校での授業、予習・復習、宿題など)に使っているかをグラフにしたものです。
学業に使っている時間がいちばん多いのは高校3年生で、1日6時間超。次いで僅差で中学3年生の順になっています。
大学生はどうかというと、1日平均約3.5時間。なんと、1日5.2時間を学業に使っている小学6年生よりも短いのです。
大学に入ると、基礎となる知識を授業で教えられるだけでなく、疑問に感じた事柄を自分で調べてみたりして、授業以外の勉強時間が長くなりそうなものですが、どうも現実はまったく違うようです。
「学校の授業ばかりが勉強じゃない」という意見もあるかと思いますので、下のグラフをご覧ください。これは、「学業以外の学習」に使った時間をグラフにしたものです。
これまた、中学3年生と高校3年生が1時間超なのに対して、大学生は0.48時間。0.63時間の小学6年生よりも勉強していません。
「学業」も「学業以外の学習」も小学生以下ということで、いかに日本の大学生が勉強していないか、これではっきりとおわかりいただけたかと思います。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら